「解糖系」や「クエン酸回路」について考えてみる

この記事ではエネルギー代謝を行う「解糖系」や「クエン酸回路」の持つ機能・役割について簡単にまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、私は専門家でもなければ医者でもありません。当記事の内容の中には私が間違って理解している部分が多々あると思われます。あくまで参考程度に留めておく事をオススメします。

記事作成日時:2020-1-6

★当記事の目次

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解糖系の簡単な流れ

摂取したブドウ糖(グルコース)は以下のようなサイクルで代謝されます。尚、下記では細かな酵素の名前については省略しています。

・グルコース+ATP(アデノシン三リン酸)→グルコース6-リン酸+ADP(アデノシン二リン酸)
・グルコース6-リン酸→フルクトース6-リン酸
・フルクトース6-リン酸+ATP→フルクトース-1,6-ピスリン酸+ADP
・フルクトース-1,6-ピスリン酸→グリセルアルデヒド-3リン酸+ジヒドロキシアセトンリン酸
・ジヒドロキシアセトンリン酸→グリセルアルデヒド-3リン酸
・グリセルアルデヒド-3リン酸+「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」→1,3-ピスホスホグリセリン酸+NADH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)+「H+(水素イオン)」
・1,3-ピスホスホグリセリン酸+2ADP→3-ホスホグリセリン酸+2ATP
・3-ホスホグリセリン酸→2-ホスホグリセリン酸→ホスホエノールピルビン酸
・ホスホエノールピルビン酸+2ADP→ピルビン酸+2ATP

この「ピルビン酸ができるまで」が解糖系による糖の代謝で、これを行う過程で細胞の活動エネルギーとなるATPが得られます。ATPは結合にエネルギーが必要なリン酸が複数あり、それを1つ受け渡してADPになる事でエネルギーを運搬します。尚、通常「NAD+」を作るには酸素が必要ですが、後述のようにピルビン酸から乳酸ができる際に「NAD+」を作る事ができます。これにより解糖系は酸素を消費せずに回す事ができます。

ちなみに小腸で吸収される糖にはグルコースの他、フルクトース(果糖)やガラクトースがあります。フルクトースは解糖系とは別の経路でリン酸化されフルクトース-1-リン酸となった後、フルクトース-1,6-ピスリン酸に変換されて解糖系に入ります。またフルクトースから得られたフルクトース-1,6-ピスリン酸は、逆順してグルコースに戻る事もでき、糖新生にも利用されます。ただしフルクトースは「糖化反応(糖が脂肪酸やアミノ酸に結合し、分子の機能を低下させる)」に使われやすいため、グルコースよりも速やかに処理されます。このため大量のフルクトースはピルビン酸以降の処理が追いつかなくなり、余剰分によって乳酸が大量にできる上、脂肪酸の合成が促されます。一方、ガラクトースも通常の解糖系では代謝できないため、吸収後、別の経路によってグルコース-6-リン酸に変換し、解糖系に入ります。このガラクトースもフルクトース同様に糖化しやすいため、速やかに処理されます。


そうして解糖系で得られたピルビン酸は、

・ピルビン酸+CoA(補酵素A)+「NAD+」(ビタミンB1が補酵素として関与)→アセチルCoA+CO2(二酸化炭素)+NADH+「H+」

となり、この反応によって「アセチルCoA」になります。このアセチルCoAは後述のクエン酸回路内に入る事ができ、更に反応が進み、そこでもATPが得られます。ちなみにこのピルビン酸をアセチルCoAへ変換する際に二酸化炭素ができるので、実は無酸素運動中は酸素を利用していないにも関わらず、二酸化炭素の排出量が増える事になります。

一方、ピルビン酸は、

・ピルビン酸+NADH+「H+」→乳酸+「NAD+」

となり、この反応によって「乳酸」になります。これが無酸素運動によって乳酸ができる仕組みです。一方、血液中に蓄積した乳酸は肝臓へと運ばれ、

・乳酸+「NAD+」→ピルビン酸+NADH+「H+」

と逆順し、ピルビン酸に戻る事ができます。更に乳酸から戻ったピルビン酸はグルコースの再合成に利用する事ができ、再び解糖系に組み込まれます。この「ピルビン酸→乳酸→ピルビン酸→グルコース」という反応の事を「コリ回路」と言います。またこの反応を含むグルコースの再合成の事を総称して「糖新生」と言います。特に糖新生は糖が必要になった時、糖以外を糖の代わりに利用する仕組みです。乳酸以外ではアミノ酸や脂肪酸も糖新生に利用され、グルコースの再合成を行います。この他、糖新生ではグルコースから合成された肝臓内のグリコーゲンも分解されます。ただし筋肉内のグリコーゲンは糖新生には利用されません。

この他、ピルビン酸は、

・ピルビン酸+グルタミン酸→アラニン+α-ケトグルタル酸
・ピルビン酸+ATP+CO2→オキサロ酢酸+ADP+リン酸

という反応にも使われます。この内、アラニンはアミノ酸の一種で蛋白質の材料になり、α-ケトグルタル酸とオキサロ酢酸は後述のクエン酸回路に利用されています。



クエン酸回路の簡単な流れ

解糖系に入った糖はピルビン酸となり、アセチルCoAに変換された後、クエン酸回路という別のサイクルに組み込まれます。一方、脂肪酸はそのままではクエン酸回路に入る事はできませんが、β酸化を行ってアセチルCoAとなればクエン酸回路に入る事ができます。それが以下の通りです。尚、細かな酵素の名前については省略しています。

・アセチルCoA+オキサロ酢酸+H2O(水)→クエン酸+CoA
・クエン酸→cis-アコニット酸+H2O
・cis-アコニット酸+H2O→イソクエン酸
・イソクエン酸+「NAD+」→オキサロコハク酸+NADH+「H+」
・オキサロコハク酸→αケトグルタル酸+CO2
・αケトグルタル酸+「NAD+」+CoA→スクシニルCoA+NADH+「H+」+CO2
・スクシニルCoA+GDP(グアノシン二リン酸)+リン酸→コハク酸+CoA+GTP(グアノシン三リン酸)
・コハク酸+ユビキノン(酸化型コエンザイムQ10)→フマル酸+ユビキノール(還元型コエンザイムQ10)
・フマル酸+H2O→リンゴ酸
・リンゴ酸+「NAD+」→オキサロ酢酸+NADH+「H+」

オキサロ酢酸に戻った後は再び一番上から繰り返します。これがクエン酸回路です。これによってATP、水、二酸化炭素ができます。尚、クエン酸回路には酸素が必要です。酸素は「NAD+」やユビキノンを作る際に使われています。

一方、オキサロ酢酸は逆順し、

・オキサロ酢酸+GTP→ホスホエノールピルビン酸+GDP+CO2
となります。このホスホエノールピルビン酸は解糖系に利用され、更に遡ってグルコースに戻る(糖新生)事ができます。このためクエン酸回路に必要な物質が不足する事があり、

・ピルビン酸+ATP+CO2→オキサロ酢酸+ADP+リン酸(前述)
・ピルビン酸+グルタミン酸→アラニン+α-ケトグルタル酸(前述)
・ホスホエノールピルビン酸(解糖系)+GDP+CO2→オキサロ酢酸+GTP
・アスパラギン酸(アミノ酸の一種)→オキサロ酢酸
・脂肪酸のβ酸化→スクシニルCoA(後述)

これらによってクエン酸回路に必要な物質の補充が行われます。

この他、クエン酸は、

・クエン酸+CoA+ATP→オキサロ酢酸+アセチルCoA+ADP+リン酸

というようにアセチルCoAに戻る事ができます。特にクエン酸が余剰となった時、そうして逆順が起こり、アセチルCoAは更に遡って脂肪酸の再合成に利用されます。これは「脂肪酸の過剰摂取が皮下脂肪や内臓脂肪になる」という事を意味しています。またグルコースを過剰に摂取すると血糖値が上がります。血糖値はグルコースが細胞内に取り込まれたり、グルコースをまとめてグリコーゲンに合成し、筋肉や肝臓へ貯蔵させる事で下げる事ができます。しかしグルコースが過剰となってクエン酸が過剰になると、「糖を脂肪に変換する事で血糖値を下げる」という事が起こります。このため「糖の過剰摂取も皮下脂肪や内臓脂肪に繋がる」事になります。


ちなみに蛋白質の材料となるアミノ酸には糖原性とケト原性があります。特に糖原性のアミノ酸はピルビン酸、オキサロ酢酸、スクシニルCoA、α-ケトグルタル酸、フマル酸に変換する事ができ、前述のクエン酸回路に組み込む事ができます。一方、ケト原性はケトン体(アセト酢酸等)の合成や脂肪酸の再合成に利用されます。特にケトン体はクエン酸回路の処理が追いつかない時、アセチルCoA(アミノ酸や脂肪酸由来だけではない)から合成され、血流に乗って細胞へ運ばれます。そして細胞内に入る事で再びアセチルCoAとなり、やはりクエン酸回路に組み込む事ができます。特にケトン体は糖以外で脳のエネルギーになる他、必要量の多い筋肉や各種臓器のエネルギーとして重要になります。

・各種アミノ酸+α-ケトグルタル酸→α-ケト酸(ピルビン酸、オキサロ酢酸、スクシニルCoA、α-ケトグルタル酸、フマル酸、アセト酢酸)+グルタミン酸(ビタミンB6が補酵素として関与)
・グルタミン酸+H2O→α-ケトグルタル酸+NH3(アンモニア)

このようにアミノ酸からは必ずアンモニアが出てきます。このアンモニアはグルタミン酸と結合する事でグルタミンとなる事ができ、その状態で肝臓に運ばれアンモニアを離した後、肝臓内の尿素回路に組み込まれます。そしてオルニチン→シトルリン→アルギニンと変換する過程で尿素まで分解され、腎臓に送られて尿になります。



脂肪酸の代謝について考える

脂肪は基本的に「脂肪酸+グリセリン」という形になっています。この内、脂肪酸をエネルギーとして利用します。ちなみにグリセリンは、「グリセリン→グリセロール-3リン酸→ジヒドロキシアセトンリン酸」となって解糖系に組み込まれます。

そして脂肪酸の方ですが、そのままだと細胞内のミトコンドリアの壁を通過する事ができません。そのため以下のような反応が必要になります。

・脂肪酸+ATP→脂肪酸アシルアデニル酸+二リン酸(ピロリン酸)
・脂肪酸アシルアデニル酸+CoA→脂肪酸アシルCoA+AMP(アデノシン一リン酸)+「H+」
・脂肪酸アシルCoA+カルニチン→脂肪酸アシルカルニチン
・脂肪酸アシルカルニチン→脂肪酸アシルCoA+カルニチン

このように脂肪酸は変換後にカルニチンと結合する事で、ミトコンドリアの壁を通過して内部に入り、入った後にカルニチンと離れます。「脂肪酸」とついているのは、脂肪酸の種類によって構造が異なるからです。しかしいずれの脂肪酸もカルニチンと結合すれば、ミトコンドリアの中に入る事ができます。しかしこれでもクエン酸回路の中には入る事ができません。このため「β酸化」によってこの脂肪酸アシルCoAをアセチルCoAまで変換する必要があります。それが以下の通りです。尚、細かな酵素の名前については省略しています。また私自身、解糖系やクエン酸回路よりも理解のない場所なので、間違っていたらすみません。

・脂肪酸アシルCoA+FAD→トランス2エノイルCoA+FADH2(凾ニは分子中の炭素の位置の事。酵素により酸化され、αとβの炭素についていたHが奪われ、その炭素同士の結合が二重になる)
・トランス2エノイルCoA+水→β-ヒドロキシアシルCoA(酵素によりH2Oが追加、新しくできた炭素の二重結合がなくなり、αの炭素にHが、βの炭素にOHがつく)
・β-ヒドロキシアシルCoA+「NAD+」→β-ケトアシルCoA+NADH+「H+」(酵素により酸化され、βの炭素にあったHが取れ、Oとの二重結合になる)
・β-ケトアシルCoA+CoA→脂肪酸アシルCoA+アセチルCoA(酵素により、Oとの二重結合の前から切り離され、先端がアセチルCoAとなる)

これがβ酸化です。この反応によってできたアセチルCoAがクエン酸回路に、脂肪酸アシルCoAはβ酸化に再利用されます。特に長鎖脂肪酸のように分子が長い場合、脂肪酸アシルCoAからアセチルCoAが出なくなるまで、このβ酸化を繰り返す事になります。尚、これは「炭素の数が偶数個の飽和脂肪酸の場合」の反応です。飽和脂肪酸には炭素の数が奇数個の場合があり、その場合、アシルCoAの代わりに「プロピオニルCoA」が出てきます。このプロピオニルCoAは、

・プロピオニルCoA+ATP+「HCO3-(炭酸水素イオン)」(ビオチンが補酵素として関与)→S-メチルマロニルCoA+ADP+リン酸
・S-メチルマロニルCoA→R-メチルマロニルCoA
・R-メチルマロニルCoA+補酵素B12(ビタミンB12が関与)→スクシニルCoA

と反応が進みます。ここでできたスクシニルCoAは前述のようにクエン酸回路の途中から入る形になります。


尚、それは飽和脂肪酸は炭素鎖(炭素同士が繋がる鎖の事)に二重結合がない脂肪酸です。一方、脂肪酸には炭素鎖に1つの二重結合、あるいは2つ以上の二重結合がある「不飽和脂肪酸」もあります。特に不飽和脂肪酸では二重に結合する炭素に結合している「水素」の位置が偏る事があり、炭素を挟んで水素が同じ側にあるトランス型と、反対側にあるシス型の2種類に分けられます。トランス型の不飽和脂肪酸(トランス脂肪酸)の場合、前述の流れでそのままβ酸化を受ける事ができます。これは「トランス2エノイルCoA+水→β-ヒドロキシアシルCoA」の酵素がトランス型に作用するためです。

一方、天然に存在する多くの不飽和脂肪酸はシス型です。前述した「トランス2エノイルCoA+水→β-ヒドロキシアシルCoA」の反応を行う酵素は、そのようにトランス型に作用するものであり、シス型では二重結合の2つ手前にある炭素までで反応が止まってしまいます。正直ここら辺から私が全く理解できていないので飛ばして良いです・・・重要なのは「脂肪酸はβ酸化でアセチルCoAにしてからクエン酸回路に組み込む」という事だけです。

このため何度もβ酸化を行って、シス型の二重結合の2つ手前の炭素まで短くした後、前述とは別の酵素を利用し、そのシス型の炭素の二重結合の位置を1つ前にずらすと共に、それを一旦トランス化(二重結合の最初の炭素についている水素の位置を反対側にする)します。それにより前述の「脂肪酸アシルCoA+FAD→トランス2エノイルCoA+FADH2」をスキップしてβ酸化し、先端のアセチルCoAを1つ切り離す事ができます。一価の不飽和脂肪酸であるオレイン酸のようにシス型の二重結合が一つだけの場合、この後に「トランス2エノイルCoA+水→β-ヒドロキシアシル」と行った後、通常のβ酸化を最初から行います。こうする事で最終的にアセチルCoAになります。

一方、シス型の二重結合が複数ある場合、脂肪酸アシルCoAには後ろに切り離せる部分が残っています。このためそうしてアセチルCoAを切り離した後、前述の「脂肪酸アシルCoA+FAD→トランス2エノイルCoA+FADH2」を行って、今度は「NADPH2+」を補酵素とする別の酵素によって、再び二重結合を前へずらします。すると「トランス3-エノイルCoA」となってトランス型の二重結合が1つ減ります。しかし後ろにはシス型の二重結合があるので、これを再び前述の「炭素の二重結合の位置を1つ手前にずらすと共にトランス化(水素の位置を反対側にする)する酵素」の作用を受け、反応を進めて先端のアセチルCoAを切り離します。これを先端を切り離し、二重結合をずらしながら、シス型の二重結合が全てトランス型の二重結合になるまで繰り返します。そうして最終的に通常のβ酸化を受け、全てがアセチルCoAになります。



NADについて考える

NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)はビタミンB群の一種であるナイアシンから合成され、前述のようにエネルギーを利用するために必要な反応(脱水素酵素)の補酵素として利用されます。特にNADには酸化型と還元型があり、酸化型は「NAD+」、還元型は「NADH」という形で使われます。ちなみにナイアシンは必須アミノ酸であるトリプトファンからも合成されますが、その合成にはビタミンB6が関与しています。

尚、NADの「+」は「正(プラス)の電荷」を意味します。原子は原子核を構成している陽子と中性子、そしてその周囲を回る電子から構成されています。中性子には電荷はありませんが、陽子にはプラスの電荷があり、電子にはマイナスの電荷があります。通常の原子ではこのプラスとマイナスが釣り合っていますが、何らかの理由で、例えばマイナスの電荷を持つ電子が奪われて少なくなると、その均衡が崩れ、その原子はプラスになります。逆に電子が与えられて多くなれば、その原子は電子の電荷であるマイナスになります(マイナスの電荷を持つ陽子の数が変化するのは放射性物質ぐらい)。

これが何を意味するのかというと、プラスとマイナスが釣り合っている原子は「安定している」のですが、プラスまたはマイナスどちらかに偏っている場合、その原子は「電子が多くて不安定」または「少なくて不安定」になります。このため電子が多い場合、電子を放出して安定化しようとし、逆に電子が少ない場合には電子を受け取って安定化しようとする訳です。これを利用する事で「連鎖的な電子の受け渡し」ができるようになります。

またプラスの原子同士、及びマイナスの原子同士では、お互いに反発し合い、プラスとマイナスでは逆に引き合う性質を持ちます。つまり電子の受け渡しを行う際、特定の原子とだけ反応させる事ができるようになり、生命活動に必要な反応をスムーズに、かつ正確に行う事ができるようになります。実際に人体ではこれを利用し様々な反応が行われています。NADもこれを利用し、反応を補助する補酵素として機能します。



電子伝達系について考える

電子伝達系は呼吸(酸素を取り入れ二酸化炭素を排出する)を行う生物において、最終的に行き着くエネルギー代謝系の事で、特にミトコンドリアの内膜で行われる電子の受け渡し、及びそれに伴うエネルギー代謝の事を言います。特に電子伝達系では電子の受け渡しのみで反応を進める事ができます。

ミトコンドリアには外側の膜と内側の膜があり、解糖系は細胞質すなわち細胞内かつミトコンドリアの外で、クエン酸回路は内側の膜の更に内側にあります。電子伝達系はその内側にある膜の内側、その膜の中、内膜の外側(外側の膜の内側)にかけてで行っています。ここで行われるエネルギー代謝には「複合体T・U・V・W」があり、T・V・WまたはU・V・Wと連鎖し、代謝されたものが最終的に酸素へと渡されて水になります。尚、この電子伝達系の部分も私の理解を超えているので説明がおざなりです。申し訳ありません。


まず複合体Tでは、

・「NADH2+」とFMN(フラビンモノヌクレオチド:ビタミンB2から合成)から、「NAD+」とFMNH2
・FMNH2と「Fe3+S(酸化型Fe-S:Feは鉄、Sは硫黄)」から、FMNと「Fe2+S(還元型Fe-S)」
・還元型Fe-SとCoQ(酸化型CoQ:ユビキノン)から、酸化型Fe-SとCoQH2(還元型CoQ:ユビキノール)

このような形でNADH由来の電子2つが、最終的に還元型CoQへ伝達され、それが複合体Vへ入ります。尚、そうして電子が送られる過程で、水素イオン4つが内膜内側から膜間スペース(内膜と外膜の間)へと運ばれます。

続いて複合体Vへ入った還元型CoQは、

・還元型CoQとシトクロムb(Cyt B ox)から、酸化型CoQとシトクロムb(Cyt B red)
・シトクロムb(Cyt B red)と酸化型Fe-Sから、シトクロムc(Cyt c1 ox)と還元型Fe-S
・還元型Fe-Sとシトクロムc(Cyt c1 ax)から、シトクロムc(Cyt c1 red)と酸化型Fe-S
・シトクロムc(Cyt c1 red)とシトクロムc(Cyt c ox)から、シトクロムc(Cyt c1 ox)とシトクロムc(Cyt c red)

そうして最終的にシトクロムcが還元型になり、複合体Wへと送られます。尚、この電子を伝達する過程でも内膜内側から4つの水素イオンが膜間スペースへ運ばれます。

そしてシトクロムcが入る複合体Wでは、

・シトクロムc(Cyt c red)とシトクロムa(Cyt a ox)から、シトクロムc(Cyt c ox)とシトクロムa(Cyt a red)
・シトクロムa(Cyt a red)とシトクロムa(Cyt a3 ox)から、シトクロムa(Cyt a ox)とシトクロムa(Cyt a3 red)
・シトクロムa(Cyt a3 red)とO2(酸素)から、シトクロムa(Cyt a ox)とH2O(水)

このように最終的に水ができます。またこの電子を伝達する過程で2つの水素イオンが膜間スペースへと送られます。

そして複合体Uですが、これはクエン酸回路内における「コハク酸→フマル酸」の反応を利用し、

・コハク酸とFADから、フマル酸とFADH2
・FADH2と酸化型Fe-Sから、FADと還元型Fe-S
・還元型Fe-Sと酸化型CoQから、酸化型Fe-Sと還元型CoQ

そしてここでできた還元型CoQを複合体Vへ送ります。


尚、複合体にはXもあり、Xでは内膜と外膜の間にある空間(膜間スペース)と、内膜の内側との「水素イオンの濃度の違い」によってATPを作り出します。前述のように複合体電子を伝達する過程で水素イオンが移動していますが、それによって差ができており、これを利用して反応を行う訳です。実際、Vでは膜間スペースにある3つの水素イオンを利用し、ATP合成酵素を用いてADPとリン酸からATPを作る事ができます。この過程では膜間スペースから3つの水素イオンが内膜の内側に入ります。

ちなみにですが、前述のように「NAD」はナイアシンから合成、「FAD」はビタミンB2から合成、「CoA(補酵素A)」はパントテン酸から合成されます。また電子伝達系ではその反応に鉄が大きく関わっています。この他、クエン酸回路ではビオチンやビタミンB12、クエン酸回路の入り口でビタミンB1、アミノ酸の代謝ではビタミンB6や葉酸も関わっています。このようにエネルギー代謝ではビタミンB群が重要な役割を果たしています。





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