グルタミンは運動後?量はどのぐらい?その効果や摂取方法等

この記事ではグルタミンの摂取方法について説明しています。ご興味のある方は「続きを読む」よりどうぞ。

※当記事作成日時:2019-09-23、最終更新日時:2019-12-13

★当記事の目次

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グルタミンの持つアンモニアを運搬する役割

グルタミンは蛋白質を構成しているアミノ酸の一種です。人間の体に豊富に存在するアミノ酸の一つで、特に肝臓や筋肉に豊富に存在すると言われています。

グルタミンには特にアンモニアを運搬する役割があると言われています。新陳代謝の過程では、蛋白質及びアミノ酸から窒素が出てきます。人間はこの窒素をそのままの形で排出する事ができないので、一旦「アンモニア」に形を変える必要があります。しかしアンモニアは人体にとって有害で、そのままの形では運搬する事ができません。そのためアンモニアはアミノ酸の一種である「グルタミン酸」と結合し、一旦グルタミンへと変換されます。そうしてグルタミンの状態でアンモニアを運搬し、肝臓まで持っていき、肝臓内で再びグルタミン酸とアンモニアに分けられ、アンモニアの方を同じ肝臓内にある「尿素回路」で処理します。

肝臓にある尿素回路内ではオルニチン→シトルリン→アルギニン→オルニチン・・・というように特定のアミノ酸が循環しています。オルニチンからシトルリン、シトルリンからアルギニン、そしてアルギニンからオルニチンと変換されており、そうして一周する過程でアンモニアが尿素へと分解されます。そうしてアンモニアから変換した尿素を腎臓へと送り、それが水に溶ける事で尿になります。

もし大量のアンモニアができ、それを上手くグルタミンへ変換する事ができない場合、血中のアンモニア濃度が高くなります。それは全身へと影響を与え、様々な細胞の機能を低下させてしまいます。特に肝硬変などで肝臓の機能が大きく低下した時、そうして血中のアンモニアの濃度が上昇し、脳に大量のアンモニアが運ばれると、神経細胞に毒性をもたらし、脳の機能を大きく低下させると言われています。低濃度では疲労感程度ですが、高濃度だと意識消失、記憶障害、認知障害などを引き起こしてしまいます。

一方、筋肉にはグルタミン酸及びグルタミンが豊富に存在しており、血中のアンモニアと結合する事でグルタミンを作る事ができます。肝臓の機能とは比べ物になりませんが、肝臓の機能が低下した際には、そうして筋肉がアンモニアの分解を補助すると言われています。このため筋肉には血中のアンモニアの濃度を調節する役割もあり、筋肉を鍛える事はアンモニアによる毒性を緩和する事に繋がります。



グルタミンの持つ筋肉に対する作用

筋肉に大きなストレスを与えると、その瞬間から筋肉にある蛋白質の合成が促されます。これは環境に対する適応力の一種で、そうして筋肉にある蛋白質の合成を促し、筋肉の細胞を肥大化させる事で、そのストレスから筋肉の細胞を守ろうとしていると言われています。これこそ、筋トレによって筋肉が大きくなる仕組みで、筋肉が大きくなればそれ伴って筋力も大きくなります。

しかし筋肉に大きなストレスがかかると、実は同時に分解も起こっています。これは何故かというと、筋肉の蛋白質にはグルタミンが豊富に存在しており、そのグルタミンを利用し、その場で筋肉の蛋白質を合成しようとするからです。このため筋肉に大きなストレスをかけるほど、筋肉内のグルタミンが大量に消費され、同時に蛋白質の分解も起こってしまう訳です。もしその時、グルタミンが十分量なかった場合、合成よりも分解の方が上回り、運動を行う度に筋肉が分解され、筋トレの効率が悪くなってしまいます。運動時にグルタミンを摂取すべきとよく言われるのはこれが理由になっています。

一方、前述したように、グルタミンはグルタミン酸とアンモニアに分解する事ができます。つまりグルタミンを摂取する事で、かえってアンモニアが増えてしまう可能性もある訳です。特にアンモニアはそのように細胞の機能を低下させます。肝臓に問題がない場合には大きな症状は出ませんが、そのように過剰なグルタミンは疲労感に繋がる事があり、それが運動中に起これば、パフォーマンスの低下に繋がる可能性があります。このため「グルタミンはいつ摂取すべき?」という疑問の答えは、おそらく「運動後がベター」になると思われます。



グルタミンの持つ腸に対する作用

グルタミンは吸収の速いアミノ酸と言われており、特に小腸内においては、そのまま小腸にある細胞の活動エネルギーとして利用されます。そのためグルタミンを摂取する事では、小腸の活動をサポートする事ができ、消化吸収はもちろん、免疫機能にも何らかの作用をもたらすと思われます。その作用が期待される事から、実は起床後や就寝前などの摂取タイミングにも適しています。もし起きた後や寝る前に摂取する場合、1回3〜5g程度が目安です。特にハードな運動を行っていて、食事量を確保するのが難しかったり、冬など気温が低くなる時期などにおいては、そうして起きた後(直後)や寝る前(直前は避ける)での摂取もオススメです。

一方、そのような少量での摂取の場合、小腸で殆どが使われてしまうため、筋肉にはあまり回らない可能性があります。また前述したようにグルタミンはアンモニアとグルタミン酸に分解されるため、それが小腸内で過剰に起こると、やはりアンモニアによる毒性が問題になります。そのため運動後に摂取する場合も、摂取量は多すぎず少なすぎず、1回5g〜多くて10g程度が無難と思われます。


ちなみにアミノ酸の吸収にはインスリンが重要です。そのためグルタミンを摂取する場合、マルトデキストリンなど少量の糖を一緒に摂取した方が良いでしょう。ただし運動後に昼食や夕食を取る事ができる場合、糖の量は多くなくても大丈夫です。特に運動後にプロテインを飲む場合、プロテインと一緒にグルタミンを飲んでしまうというのも良いでしょう。

また運動直後にはカーボドリンクの飲み残しにグルタミンを混ぜて飲み、20〜30分後にプロテインを飲むというのも良いと思います。特に運動時は筋肉への血流が増え、胃腸など臓器への血流が減ります。つまり運動直後は消化吸収の良いグルタミンを摂取し、腸の調子を整えながら時間を稼ぎ、その後でプロテインを摂取すると良いでしょう。まぁこの辺は決まりはないのでお好みで。



グルタミン酸の持つ神経への作用

グルタミン酸もアミノ酸の一種です。前述のようにグルタミン酸はアンモニアと結合する事でグルタミンになるので、このグルタミン酸には血中のアンモニアの濃度を調節する役割があります。これによって細胞はアンモニアの毒性から守られます。尚、グルタミン酸それ自体を分解する際にもアンモニアはできます。そもそも全てのアミノ酸を分解・代謝する過程で必ずアンモニアはできます。グルタミン酸がその機能を発揮するためには、アンモニアを処理する尿素回路が正常である事が重要です。

またグルタミン酸は興奮性の神経伝達物質としても使われており、特に脳内では記憶や学習の際に働くと言われています。そのためグルタミンの摂取ではそれらの作用も得られる可能性があります。ただし脳内での高濃度のグルタミン酸は逆に神経細胞にとって毒性をもたらすと言われています。これは神経伝達に必要なカルシウムイオンが関係しており、グルタミン酸によって神経の興奮が過剰になると、大量のカルシウムイオンが細胞内に流入し、その細胞が機能を停止(細胞死)してしまうからです。このため通常、脳内のグルタミン酸は他の物質によって作用を調整されていたり、他の物質に利用されるために変換され、速やかに処理されます。

例えばグルタミン酸から合成されるアミノ酸の中に「GABA(γ-アミノ酪酸)」があります。GABAはグルタミン酸とは逆に抑制性の神経伝達物質であり、神経の興奮を鎮める作用があります。またグルタミン酸・システイン・グリシンという3つのアミノ酸からは「グルタチオン」という物質が作られ、これには抗酸化物質としての役割があります。更にグルタミン酸は肝臓内にある尿素回路のサイクルに必要なオルニチンの合成にも使われています。もちろん繰り返しになりますが、グルタミン酸はアンモニアと結合する事でグルタミンとなって処理され、アンモニアを運搬する事ができます。

このようにグルタミン酸の役割は多岐に渡っており、グルタミン同様、人体にとって重要なアミノ酸と言う事ができます。しかしそのように神経にとっては有害なので、脳内にグルタミン酸が蓄積する事を抑える必要があります。特にグルタミン酸は脳の血液関門を通過できませんが、グルタミンの状態なら通過する事ができます。つまりグルタミンの過剰摂取は脳内のグルタミン酸の量を増やすため、脳にとっては良くない可能性があります(健康であれば前述のようにグルタミン酸は速やかに処理されるため問題は少ないが一応念の為)。筋肉に効果があるからと言って、1回数10gなど極端な摂取の仕方はすべきではありません。


ちなみにグルタミン酸には味覚に対する作用もあり、特に旨味を感じさせる事ができるため、調味料によく利用されています。しかし「グルタミン酸」の形で摂取した場合、実はグルタミンと同じように小腸内でエネルギーとして利用する事ができると言われています。

このため前述では確かに「神経に対して毒性がある」と怖い事を言いましたが、グルタミン酸がそのままの形で脳内へ運ばれる訳ではないので、口から摂取しても何ら問題はありません。もし問題があったら加工食品が全部ダメになってしまいますからね・・・前述のようにグルタミンの大量摂取を避ければ良いだけの話です。心配ならば1日20g程度(例えば起床直後5g、運動後に10g、夕食後〜寝る前の間に5g)までなら様々なデメリットを抑える事ができると思われます。



グルタミンに関するサプリメントの紹介

ここではグルタミンを摂取する事ができるサプリメントを紹介しています。グルタミンは必須栄養素ではありませんが、運動量が多いほど必要量が増えます。ハードなトレーニングを行っている人では意識的な摂取が必要になるでしょう。摂取方法は前述した通りです。特にアミノ酸はインスリンの分泌によって効率良く吸収されます。そのため摂取の際には少量の糖があると良いでしょう。

MRM L -グルタミン

これはグルタミンを摂取する事ができるサプリメントです。摂取量の目安は1回5〜10g、タイミングは運動後がベターです。また運動量が多い場合、起床直後や寝る前(直前は避ける)などに3〜5gずつ摂取するのもオススメです。尚、前述したようにアンモニアが問題になる事もあるので、1日多くて20g前後までに留めておいた方が無難です。
バルクスポーツ ホエイプロテイン アイソプロ

これは蛋白質を補う事ができるプロテインです。特に牛乳由来の糖で、消化不良の原因になる事がある「乳糖」が少ない製法(WPI)で作られており、牛乳を飲んでお腹が緩くなるような人でも利用する事ができます。1回の摂取量は20〜40g程度が目安、それを運動後あるいは普段の食事の時に摂取すると良いでしょう。尚、溶かす場合、牛乳よりも水、あるいは果汁の含まれる飲み物(クラスターデキストリンなど糖を利用しない場合)をオススメします。
グリコ パワープロダクション CCD

これは糖の一種であるクラスターデキストリンです。、運動後にプロテインとグルタミンを飲む場合、同等の量を混ぜて飲むと良いでしょう。またグルタミン単体と一緒に飲む場合、グルタミンと同等程度で問題ありません。





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