スタティックストレッチの実際(ふくらはぎ・スネ編)

時間をかけてゆっくり伸ばすような静的なストレッチの事を「スタティックストレッチ」と言います。この記事ではそんなスタティックストレッチの中でも、特に下腿(膝から下のスネ、ふくらはぎ、足首、足の指など)の筋肉を伸ばすようなストレッチを私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。
(記事作成日時:2019-06-19)

★スタティックストレッチを行う際に注意すべき点

・力加減に注意する事。現在の自分の可動域を把握し、そのギリギリのラインを攻めていく。それにより筋肉が急激に伸ばされた際に反射的に縮もうとする性質(伸張反射)を抑える事が重要。力を強く入れれば良いという訳ではない。
・伸ばす時間に注意する事。1回に伸ばす時間は30秒程度で十分。あまりに長時間になると伸びてはいけない組織も伸びてしまう事があり、その積み重ねは関節の「緩さ」に繋がる事もある。
・毎日行う事。ストレッチによる効果はあくまで一過性のもの。継続する事が重要。その意味でも、1日で一気に伸ばそうとするべきではない。
・反動をつけない事。敢えて反動をつけて行う方法もあるが、ゆっくりと呼吸をしながら行う事。また秒数を数える度にも体を揺すらない事。
・運動前にはダイナミックストレッチも合わせて行う事。リズミカルに体を動かし、筋肉を振動させ、血流を促しながら解した方が、パフォーマンスの向上に繋がる可能性がある。
・日常的に筋肉を使う事。筋肉を伸ばすだけでは不十分。収縮もする事が重要。


★ふくらはぎの筋肉を伸ばすためのストレッチ

まずはふくらはぎにある腓腹筋、そのすぐ下にあるヒラメ筋、更にその下にあるアキレス腱を伸ばすようなストレッチを紹介します。ふくらはぎの筋肉を伸ばす事で柔軟性が高まると、足首の関節をスムーズに曲げる事ができるようになります。それによって膝を深く曲げた時、自分の体重、及び地面から伝わる衝撃を、膝と足首とで分け合う事ができ、膝への負担を軽減する事ができます。またふくらはぎにある筋肉は、主に足首を伸ばす時に収縮します。上手く機能するようになると、地面を蹴った際、素早く足が上がるようになり、走力の向上にも繋がります。

では方法を説明します。まずは画像のように「腕立て伏せ」を行う時と同じような体勢になります。すなわち両手を肩幅に開き、肘を伸ばしたまま、手は真っ直ぐ床につき、両足を揃え、膝を伸ばしたまま爪先を床につきます。また左右どちらの足でも良いので、片方の足を、もう片方の足の「足首の上(アキレス腱辺り)」へ乗せておきます。

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その状態になったら、下になっている方の足の踵を、床に真っ直ぐ近づけるようにして、ゆっくりと力を加えていきます。するとふくらはぎの筋肉、及びアキレス腱が伸ばされていくのがよく分かると思います。それを1回30秒程度とし、左右交互にそれぞれ休憩を挟んで2回ずつ行いましょう。

尚、伸ばし終わった後にはゆっくりと力を抜くようにします。いきなりストレッチを終えると、足の筋肉が攣ったような違和感が出る事があるからです。また伸ばす際には「現在の可動域のギリギリのライン」を攻めていくようにします。「ストレッチ」と聞くと力いっぱいに伸ばすイメージがありますが、それだと伸張反射が起こり、筋肉が逆に縮んでしまうため、ストレッチの効率は悪くなります。力加減には十分に注意しましょう。

ちなみに腕立て伏せの体勢を維持するのがどうしても難しい場合、立った状態で行うようなストレッチもあります。体育の授業で行うようないわゆる「アキレス腱」のストレッチです。ただし、ただ単に足を前後に大きく開くだけではストレッチにはなりません。しっかりと「姿勢を正す」「背中を丸めない」「股関節を軸にして上半身を前へ倒す」「前足体重」「後ろの膝を伸ばす」「反動を使わない(秒数を数える際、体を上下に揺らさない)」「ゆっくりと踵を床へ近づけるようにして力を加える」というように、正しい方法で行う事が重要です。


★ふくらはぎの筋肉を伸ばすためのストレッチ

ふくらはぎには腓腹筋という大きな筋肉と、その少し下辺りにあるヒラメ筋という筋肉があります。特にここではそのヒラメ筋を伸ばすためのストレッチの方法について紹介します。尚、ヒラメ筋は膝を曲げた状態で足首を伸ばす時に収縮するので、ストレッチの際にはその逆、すなわち膝を曲げた状態で足首を曲げる事で伸ばす事が可能になります。

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ではその方法を説明します。前述したように立った状態でアキレス腱を伸ばす、いわゆる「アキレス腱」というストレッチがあると思います。それを行う際には、足を前後に開き、前の膝を曲げ、後ろの膝は伸ばし、前足に重心を置き、後ろの踵を床へ近づけるようにして力を加えます。ヒラメ筋を伸ばすためには、それを行う際、逆に後ろの足に重心を起き、またその後ろになっている方の膝を曲げ、その状態で、踵を床へ近づけるようにして、ゆっくりと力を加えます。

膝を曲げる角度ですが、そこまで深く曲げる必要はありません。また後ろ足体重にはなっていますが、全体重を後ろ足にかける必要はありません。あまり大きな体重をかけると、足首の可動域を超して大きく曲がってしまうので、それは避けなければなりません。ふくらはぎの下の部分が伸ばされていると感じたら、それを維持する程度の力加減でも十分効果は得られます。無理はすべきではありません。

1回伸ばすのを30秒程度とし、左右交互にそれぞれ休憩を挟んで2回ずつ行いましょう。


★スネの筋肉を伸ばすためのストレッチ

スネには前脛骨筋という筋肉があります。前述した腓腹筋やヒラメ筋とは逆の動作をする筋肉であり、前脛骨筋が収縮すると、足首が曲がります。つまりストレッチを行うにはそれと逆の事をすれば良いので、単純に足首を伸ばすようにして行います。

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ではその方法を説明します。まず膝が直角になる程度の高さのある椅子に座り、膝を軽く曲げて両足を揃えます。続いて左右どちらの足でも良いので、膝を正面へ向かせたまま、足の甲、特に指の第二関節付近を床につけます。また画像のような感じで、膝よりもやや後ろに足が来るようにします。

その状態になったら、足の甲を床へつけたまま、膝をできるだけ動かさずに、スネを前へ突き出すようにして、ゆっくりと力を加えていきます。爪先や膝は固定されているので殆ど動きはありませんが、足首の関節が少しずつ伸ばされ、スネの筋肉をストレッチする事ができます。これを1回30秒程度続け、休憩を挟んで左右交互にそれぞれ2回ずつ行いましょう。

尚、人によっては足首が逆の方向にまで伸ばされてしまう事があります。繰り返しになりますが、目一杯力を入れる必要はありません。スネの筋肉が伸ばされていると感じたら、その状態を維持するだけでも十分効果が得られます。その他、床に指の骨が当たって痛い場合、柔らかいマットなどを敷いて行うと良いでしょう。

ちなみにスネの筋肉は指で直接マッサージする事でも解す事ができます。スネにある骨は触って分かると思うのですが、その外側にある少し柔らかい部分が前脛骨筋です。親指及び母指球をスネの骨に当て、手の平でスネの骨を挟むようにし、残りの4本の指を使ってスネの外側を揉み解しましょう。揉む度に少しずつ指をずらし、上から下まで順に揉み解すと効果的です。また前述では触れませんでしたが、ふくらはぎのマッサージも効果的ですし、足の指や足の裏なども手の指を使ってよく揉み解すと良いでしょう。




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