ナックルボールにおける変化・握り・投げ方について

この記事ではジャイロボール以外の球種、特にナックルボールにおける変化・握り・投げ方について私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。
(記事作成日時:2014-05-13、更新日時:2019-03-30)

★当記事の目次

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ナックルボールは何故ランダムに変化するのか

ナックルボールとは、簡単に言うとボールが無回転となる球種の事です。他の球種ではボールが回転しているのが正常で、回転量を増やす事で変化も大きくなりますが、ナックルボールではボールが殆ど回転せず、前面で大きな空気抵抗が発生します。これにより大きく減速し、重力による影響を強く受け、大きく縦に落下する事になります。

一方、完全なる無回転では殆ど変化せず、そのように単に縦に落ちるだけの棒球になります。しかしピッチャーがリリースしてからキャッチャーミットに到達するまでの間、ほんの少しだけ回転する事で、前面で空気を受ける縫い目の位置が不規則に変わり、それによって後方へと流れる空気の流れも不規則に変わります。基本的にボールは、ボールの上下、あるいはボールの左右にある「空気の密度の差」によって移動し、圧力の低い方向へ流れていく性質があります。ナックルボールではそれが短時間の内に不規則に変化していくため、それに伴ってボールが不規則に動くのです。これがナックルボールの「揺れて落ちる」事の理由です。

尚、ナックルボールをより不規則に変化させる「僅かな回転」とは具体的に言えば1回転以下です。よってナックルボールを効果的に利用するためには、完全な無回転ではなく、1回転以上の回転量でもなく、常に1回転以下の回転になるよう厳密コントロールしなければなりません。またそのように不規則に変化するボールを、少なくともストライクゾーンの枠内に通さなければなりません。これが非常に難しいのです。更に、四死球や振り逃げなどが出やすいため、ランナーが出た後の牽制球や守備など、ピッチャーとしての基本的な能力は一般的なピッチャーよりも高いものが求められます。


ナックルボールの握り方における簡単な分類

・二本指

人差指と中指、あるいは中指と薬指の組み合わせで、指の第一関節を折り畳み、爪〜第一関節付近までをボールに密着させて握る。折り畳まない指はボールを支えるだけ、もしくは浮かせて使わない。ただしそのように支える指は縫い目にかけるか被せた方が固定しやすい。またリリースの際には、折り畳んだ指でボールの中央をそのまま前へ押し出すようにして投げ、支えている指ができるだけ同時に離れるようにする。これにより回転量が減る。ちなみに指を折り畳まず、ボールに対して指先を垂直に立てるような握りもある。また指を折り畳んだり立てる位置は縫い目の直上の場合もあれば、縫い目の手前の場合や、縫い目が何もない場所の場合もある。これは手の大きさなどによって変わる。

・三本指

人差し指・中指・薬指の組み合わせで、指の第一関節を折り畳んで握る。または指先を立てて握る。親指と小指はボールを支えるだけ。これも同じように折り畳んだ指で前へ押し出し、親指と小指が同時に離れるようにする。

・四本指

親指以外の全ての指を折り畳んで握る。ボールを支える指がないため、リリースの際に回転がかかりやすく、コントロールしづらい。

・フォークボールのように挟む

人差指と中指の間を大きく開き、できるだけ奥、かつ中央になるようにボールを挟む。そして指が同時に離れるようにしてリリースする事で、無回転のボールを投げる事ができる。通常のナックルボールよりも球速は出やすいが、コントロールは難しい。

・パームボールの握りでナックルボール

親指と小指でボールを挟み、それ以外の指を浮かせて握る。リリースの際には手の平で擦らないようにし、手の平で前へ押し出すようにして投げる事で無回転になる。

・ゼロシーム

ストレートと同じような握りだが、人差し指と中指の第一関節までは縫い目にかけず宙に浮かせ、第ニ関節〜指の付け根までがボールに密着する。その状態でボールを擦らず、かつボールを前へ押し出すようにして投げる事で無回転になる。

※尚、どの握り方でも結局1回転以下の回転量を目指す事になります。回転する方向に関しては変化の仕方に影響を与える可能性はありますが、不規則な事に変わりはないため、その点を気にする必要はあまりないかもしれません。各種握り方の画像は準備中です。