スプリット系の球種における変化・握り・投げ方について

この記事ではジャイロボール以外の球種、特にスプリット系(スプリット、フォークボール等)の球種における変化・握り・投げ方について私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。
(記事作成日時:2014-05-11、更新日時:2019-03-30)

★当記事の目次

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スプリットやフォークボールは何故落ちるのか

スプリットやフォークボールは縦に大きく落ちる変化球の事です。大きな特徴は握り方で、人差し指と中指を開いてボールを握ります。このような握り方をするのはこの球種だけです。日本では変化量が大きい方をフォークボール、変化量が小さく球速の出る方をスプリット、あるいはスプリット・フィンガー・ファストボール(SFF)と言います。

何故スプリットやフォークボールが縦に落ちるかというと、これは単純にボールの回転量が少ないからです。フォークボールはストレートと同じようなバックスピンがかかるのが普通です。ただしそのように回転量が少ないので、上向きの力が弱く、そのためにボールが縦に落下するのです。また何故回転量が少ないかと言えば、そのように人差し指と中指を開いて握るからです。特に人差し指と中指の間の奥深くに挟み込むようにして握る事で、より回転量は少なくなります。スプリットは浅く握るので、これによってフォークボールとスプリットの変化量に差が出る訳です。一方、メジャーリーグではフォークボールを含めてスプリッターと呼ばれており、変化量で区別されている訳ではありません。

ちなみにボールはリリースされたその瞬間から空気抵抗を受けます。このためボールは投げられたその時点から空気抵抗を受ける事になるのですが、スプリットやフォークボールでは球速があるため、リリースされてしばらくは直線的な軌道になります。しかし途中で、そのように空気抵抗と重力による影響を受け、ボールは急激に落下する事になります。バッターの手元で落ちるのはこれが理由です。


スプリットとフォークボールは厳密には区別されない

前述したように日本では変化量の多い方をフォークボール、変化量の少ない方をスプリットと区別していますが、実際には握りの深さが違うだけです。これは別の言い方をすると「握り方によって変化を調節する事ができる」という事です。日本の野球では「この球種はこの変化」「この球種はこの握り」というように考え方を固定してしまう人が多いのですが、その場合、同じ球種を続けて投げた時、簡単にバッターに見極められてしまいます。それを防ぐためには、投げる度に変化を自分で調節する事が重要で、そのために「変化から握り・リリース・回転を考える」必要があります。


スプリット系の球種の簡単な分類

●変化や回転による分類

・バックスピン:横に曲がらず縦に落ちる軌道。ストレートよりも回転量は少ないがバックスピンがかかっている。回転がかかっていない方が縦の変化量は大きくなる。そのためフォークボールでは大きく落下し、低めであれば空振りを奪うのに適している。一方、回転量が多い場合にはより直線的な軌道になり、その方がバッターに見極めづらくなる。これによりスプリットの方は変化量は少ないが、バットに当たっても打ち損じになりやすい。

・シュートスピン:横回転(シュート回転)の含まれるスプリットまたはフォークボール。利き腕と同じ方向に落ちながら曲がる。プロでは握りを調節し、意図的に投げている選手もいるとされている。ただし回転量は少ないので横への変化は小さい。

・スライダースピン:横回転(スライダー回転)の含まれるスプリットまたはフォークボール。利き腕とは逆方向に落ちながら曲がる。プロでは握りを調節し、意図的に投げている選手もいるとされている。ただし回転量は少ないので横への変化は小さい。

・ナックル(無回転):ほぼ無回転のフォークボール。無回転のため大きな空気抵抗を受け、縦に激しく落下する。その際、縫い目の僅かな違いによってランダムにボールが変化し、バッターからは揺れているように見える。尚、他の変化球では指を折り畳んで押し出すナックルボールと同じ原理だが、フォークボールの握り方でもそのように無回転で投げる事ができる。ただしコントロールは難しく、熟練のキャッチャーでも安定して捕球する事はできない。ちなみにプロでは岩田慎司投手がこの使い手だった。動画→参考にならない動画集

・ジャイロスピン:回転量は少ないが、ジャイロ回転が含まれるスプリットまたはフォークボールで、手の甲の向きがずれ、バックスピンから回転軸がずれる事で起こる事がある(右投手では時計回り、左投手では反時計回り)。バックスピンが含まれている場合、上向きの力は働くが、回転量が少ないため、ストレートのようには重力には逆らえずやはり縦に落ちる。また横回転が含まれている場合もあり、少し横にも変化する事がある。尚、ジャイロ回転はフォーシームとツーシームがあり、フォーシームでは減速が小さくなり、ツーシームでは減速が大きくなる。このためフォーシームのジャイロ回転で投げる事で、球速がある上に減速の小さなスプリットになると思われる。ただし回転量は少ないため、通常のフォーシームジャイロと比べればその効果は小さい。


●球速による分類

スプリット:フォークボールよりも挟み込みが浅いため、変化量は少ないが、球速が出やすい上にコントロールもしやすい。また軌道もストレートにより近くなるため、見極めづらくなる。ただし低めにコントロールできていなければ、棒球になる可能性はある。

フォークボール:縦の変化量は大きいが、挟み込みが深いため、球速が出にくい。また球速を出そうとするとすっぽ抜けやすくなり、それを抑え込むための指の力が必要になる。もちろんボールを抑え込めば球速も出るが、前腕に負担がかかりやすいと言われている。このためメジャーリーグでは挟み込みの浅い握り方で投げる事が多い。


●握りによる分類

・フォークボール

フォークボールの握り方はかなり有名で、基本的には人差し指と中指を使い、ボールを左右から挟み込むようにして握ります。親指はボールの下から支えます。一方、薬指と小指は中指に揃えるか、ボールの後ろで折り畳みます。尚、人差し指と中指に関しては縫い目にかけ、意図的に回転をかける場合もあれば、縫い目のない所を握り、敢えて回転をかけないようにする場合もあります。その他、敢えて横回転やジャイロ回転をかける場合もあり、手の甲の向きをスライダーのようにやや斜めに変えたり、人差し指だけ縫い目にかけたり、中指だけ縫い目にかける場合もあります。


・スプリット

スプリットは単純にフォークボールよりも握りを浅くするだけです。すなわち人差し指と中指を開いて握りますが、挟むのではなく、開くだけです。また人差し指と中指は通常は縫い目にかけ、リリースの際にバックスピンをかけます。ただし回転量が多くなるほど縦の変化は小さくなるので、調節は必要になります。

スプリット.png

尚、薬指と小指は中指に揃えるか、ボールの後ろで折り畳みます。場合によってはチェンジアップのような握りになる事もあります。その他、敢えて横回転やジャイロ回転をかける場合もあり、その場合には手の甲の向きを少し変え、回転させる方向に合わせて縫い目の位置を調節します。

※尚、各種握り方の画像は準備中です。




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