バランス感覚・安定性を高める方法を考える(仮)

この記事ではバランス感覚を高めるための「考え方」について私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、ここではあくまで「考え方」のみを書いています。トレーニングの方法などについては過去の記事をご覧下さい。
(記事作成日時:2013-12-30、更新日時:2019-04-22)

★当記事の目次

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筋肉をコントロールする事で安定性を高める

例えば立った状態で膝を曲げ伸ばしする「スクワット」というトレーニング法で考えてみると、実は膝の曲げ伸ばしは素早く行った方が簡単で、ゆっくりと大きく膝を曲げ伸ばしした方が難しくなります。これは実際にやってみると分かると思います。特にゆっくりとした動作で行うと、足の爪先側(前側)に体重が乗ったり、踵側(後ろ側)に体重が乗ったりなど、動作の過程で重心が前後にズレやすくなります。それを常に一定に保ちながらゆっくりとした動作でスクワットを行うのは、動作は単純でも意外と難しいのです。片足ならより難易度は上がりますし、コンタクトスポーツなんかでは上半身が相手選手と触れ合うため、更に難易度は上がります。

そのような「安定性を維持するための体の使い方」と「瞬発力を発揮するための体の使い方」は大きく異なります。瞬発力を発揮するためには素早く筋肉を収縮させ、各筋肉を上手く連動させる必要がありますが、安定性を維持するためには、筋肉を収縮させた状態で維持したり、またその状態で別の筋肉をゆっくりと収縮させたり緩めたりする必要があります。しかもそれを自分の重心や体勢、あるいは相手の重心や体勢を把握しながら細かく調節する訳です。安定性を高めるためには、そのような筋肉の収縮の仕方(筋肉に力を入れ続ける、緩やかに力を入れる、緩やかに脱力する、素早く収縮する、素早く脱力するなど)、及び体の使い方(細かく重心を移動させる、重心を移動させずに体を動かす、重心とは逆方向に移動するなど)に慣れておく事が重要になるでしょう。もちろんそれを行うための筋肉の柔軟性も重要です。

尚、筋肉の収縮にはメンタル的な要素も関係してきます。緊張や恐怖があれば筋肉は強張り、収縮と弛緩が上手くできなくなります。安定性を要するような動作を行う度に、全身ガッチガチに力を入れていたらすぐに疲れてしまいますし、それでは想定外の事が起きた時に対応できません。その辺りの改善も必要です。



単純に筋力が上がれば安定性は高まる

体勢や重心を維持する際に関わるそれぞれの筋肉を鍛え、それぞれの筋力が上がれば、例えバランスを崩すような事が起きたとしても、その筋力を使って無理矢理にでも耐える事ができます。つまり体勢や重心を維持する事のできる上限が上がるので、当然安定性は高まるはずです。

また筋肉が大きくなれば体重も増えます。特に足など下半身の体重が増えると、重心が低くなるため、それによっても安定性は高まります。尚、野球では稀ですが、メジャーリーグの選手では体重が100kgを超えるような体型(いわゆるぽっちゃり?)の選手もいます。脂肪があるという事はそれだけ栄養状態が良いという事でもあるので、調子の上下動を少なくしたり、筋肉が落ちるのを抑えるため、敢えてそうしている選手もいるそうです。

一方、筋力が大きくなったからと言って、体の使い方が変わってしまっては意味がありません。筋力が大きくなって自信がつくと、途端にその筋力に頼った体の使い方になったり、プレイスタイルが変わってしまう場合があります。これはプロの選手でも起こり得る事です。筋力を消費する場面はできるだけ少なくし、要所要所だけに使うようにした方が、スタミナが温存できます。そのような意識あるいは体の使い方についても改善していく必要があるでしょう。



安定性を維持するためのスタミナ・体の使い方

筋力が上がる事で短時間での安定性が高まったとしても、それが試合終盤まで続くかはまた別の話です。いくら安定性を維持できるような筋力があっても、その筋力を消費するような場面が多くなれば、すぐに疲れてしまうでしょう。

例えばバスケ、ハンドボール、サッカーなんかでは、ポジショニングによっては、相手選手との接触を最小限に抑える事もできます。そのような立ち回りをすれば、試合中ずっと相手選手とぶつかる必要はなくなり、体力を温存できます。すなわち安定性を高めるには「安定性を要するような場面を少なくする」という事も重要になる訳です。

また技術レベルの低い選手の場合、相手選手との接触がなくても、自らバランスを崩してしまう事があります。それは野球でも同じです。投げる度に、走る度に、打つ度にバランスを崩していたら、その度に余計に筋力を使っており、それは試合終盤になるほど自分のプレーを妨げる原因になります。それを最小限に抑えるためには基本的な運動技術も必要です。

もちろん安定性を要する場面が少なくなったとしても、安定性を維持するために必要な「体の使い方」が下手だったら、やはり余計に体力を消耗してしまうと思います。これは前述した通りですが、無駄のない体の使い方を覚える必要があるでしょう。



想定の幅を広げ、想定外の事を減らす

あらかじめ想定していた事に対して体を反応させる場合、今までの経験あるいはその場のイメージ通りに体を動かせば良いので、安定性を維持できます。それが慣れている動作ほど難なく行う事ができるでしょう。一方、自分が想定していないような事が起こった時、瞬時に体を反応させなければならない場合もあります。その場合、それが慣れていない新しい動作であるほど、筋肉のコントロールが難しくなり、その分、安定性を維持する事は難しくなります。

つまり「自分が予想する幅を広げ、予想外となるような事をできるだけ減らす事(今までの経験や練習の積み重ね)」「例え予想外の事が起きたとしても、瞬時に反応できるような体にしておく事(反射神経、柔軟性、基本的な筋力、バランス感覚などを高めておく)」「予想外の事が起きても良いように入念な準備をしておく事(その場での意識や体勢などの準備)」が、結果として安定性に繋がるという事です。そうした練習及びトレーニングも重要になるでしょう。



神経系に刺激を与え、調整力を高めるトレーニングを行う

安定性及びバランス感覚を高める方法は「スタビリティトレーニング」と呼ばれています。例えばバランスディスクやバランスボードの上に立ち、誰かに体を押してもらってそれに耐えるトレーニングや、片肘と足の側面をつける横這い・両手両足の四つん這い・片足片手などの状態で、体を静止あるいは動かすような体幹トレーニングがあります。また筋力トレーニングの中では、例えば片足スクワット、フロントランジ、サイドランジ、ブルガリアンスクワット、ランジウォーク、ニー・トゥ・エルボー、片手片足の腕立て伏せなども、目的によってはスタビリティトレーニングに含まれます。

その他、単純に不安定な場所を歩く(平均台のような細い場所、トランポリンのような柔らかい場所、アスレチック施設など)、柔道や剣道を行うというのも、目的によってはスタビリティトレーニングに含まれます。それらでは足の指・ふくらはぎ・スネの筋肉を鍛えたり、足の裏側の感覚を研ぎ澄ませる効果もあり、それも安定性・バランス感覚に繋がります。変わった方法では逆立ちや前転の繰り返しなどにも効果があります。

一方、ストレッチやトレーニングでは、ついつい同じメニューを習慣のように繰り返してしまいがちですが、神経系や筋肉へ与える刺激はできるだけ多種多様な方が良いです。例えば初動負荷トレーニング、プライオメトリクストレーニング、アイソキネティック、アイソメトリック、スピードトレーニング、ネガティブトレーニングなどがあり、筋肉の収縮の仕方は実は一つではありません。この他、野球とは全く関係ないような他のスポーツ(特に予想できない事が起こるもの)をするのも効果的です。そうした様々な動作を行い、全身を複雑にコントロールする技術を身につける事でも、安定性及びバランス感覚は高まります。





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