野球で起こりうる股関節・体幹の怪我

野球では股関節や体幹(お腹、背中、腰)でも怪我をする事があります。

疲労が積み重なる事によって起こる慢性的なものと、
突発的に起こるものとがありますが、
特に股関節や腰は元々の骨格や関節の柔軟さなど、
遺伝的な事も原因となる部位です。

考えられる怪我を一つ一つ簡単に説明していきます。 
 
 
●股関節に関する怪我
・股関節の脱臼、骨折、関節唇損傷、骨盤の骨折
・股関節筋群の挫傷、肉離れ、断裂
股関節は相当強い衝撃を受けなければ怪我をする事はないため、
脱臼、骨折などをするとそのほとんどが重症となるような大怪我です。
フェンス衝突や選手同士の衝突など突発的に起こります。

・鼠径部痛(グロインペイン症候群)、恥骨炎、股関節痛
ふとももの付け根や下っ腹の骨(恥骨)など、
股間部分の筋肉や腱などを痛めるのがこれらです。

サッカーや柔道などで多いこの怪我ですが、
野球でもバッティングやピッチングで股を大きく開いたり、
足を前へ大きく踏み出すようなフォームの人でなる事があります。

原因は疲労の蓄積と柔軟性の欠如ですので、
普段からストレッチを行う事や、
股関節に負担のかからないフォームにする事などが必要です。

・臀筋の挫傷、肉離れ、断裂
お尻の筋肉(大殿筋、中殿筋)を痛めるのがこれです。

・疲労骨折
・O脚、X脚
O脚は足を揃えた時に両膝の間が開いてしまう事、
X脚は膝が揃うのに両太ももと両くるぶしの間が開いてしまう事。
股関節、膝、足首への負担が大きくなり、思わぬ怪我に繋がる事があります。

原因は股関節の筋力の低下や柔軟性の欠如、
生活習慣(あぐら、正座、女の子座りなど)などです。
O脚は男性に多く、X脚は女性に多いです。



●体幹(お腹、背中、腰)に関するもの
・腹直筋や腹斜筋の挫傷、肉離れ、断裂
・背筋の挫傷、肉離れ、断裂
お腹や背中の筋肉を痛めるのがこれです。
上半身と下半身の動きがバラバラだったり、
体を無理に力いっぱい捻ったり、
腹筋と背筋の筋力のバランスが悪いなどで痛める事があります。

・梨状筋症候群
梨状筋という骨盤についている筋肉がありますが、
この中を通っている坐骨神経が圧迫されて痛みや痺れが出ます。

外部から強い衝撃を受けたり、
激しい運動を続ける事で起こる事があります。
痛めた場合には安静やストレッチ、
酷い場合には痛み止めや神経ブロックなどの処置を施す事もあります。

・腰椎分離症、すべり症
腰椎の上の部分と下の部分が分離してしまうのが腰椎分離症で、
分離したものが前後に滑るようにずれてしまうのが腰椎すべり症です。
外部から強い衝撃を受けたり、
捻る動作を多く行う人に起こる事があります。

症状は様々で腰の痛み、お尻付近の痛み、下半身の痺れ、
背中の張り、背中を反った時や体を捻った時の痛み・違和感など。
また、人によっては何の症状も出ない人もいますが、
酷い場合には手術、長期療養が必要になります。

最低限予防するには背中のストレッチで柔軟性を上げておく事、
体を無理やり捻るような事を避ける事などなど。

・腰椎椎間板ヘルニア
腰椎の椎間板の一部が通常より外へはみ出してしまうものです。
外部から強い衝撃を受けたり、よく重い物を持つ人に起こる事があります。

上記のように症状は様々ですが、
酷い場合には手術、長期療養が必要になります。

最低限予防するには背中のストレッチで柔軟性を上げておく事、
猫背や姿勢を改善し、腰への負担を軽減する事などなど。

・腰椎圧迫骨折
腰椎に大きな衝撃を受けた時などに圧迫されて骨折してしまうのがこれです。
上記のように様々な症状が出ますが、
酷い場合には手術、長期療養が必要になります。

例えばヘッドスライディングで頭から衝撃を受けた時や、
ダイビングキャッチでエビぞりのようになった時など、
衝撃が腰の腰椎へ伝わって圧迫され、骨折してしまう事があります。

・筋膜性腰痛、ぎっくり腰、猫背、背中の張りなど
いわゆる「腰痛」で、上記のように様々な症状が出ます。
重い物を持った時、体を捻った時、体を反った時、体を丸めた時、
外部から強い衝撃を受けた時など、
一般人でも様々な原因で腰を痛める事があります。

予防には背中のストレッチで柔軟性を上げておく事、
脊柱起立筋、腸腰筋、腹筋、臀筋などの筋肉を鍛えておく事、
猫背や姿勢を改善し、腰への負担を軽減する事などなど。

・脊柱側弯症
脊柱が曲がってしまう病気です。
生まれつき曲がっている人と成長過程(身長の伸びと共に)で曲がってしまう人、
脊柱の一部を骨折し、正常に骨がくっつかずに曲がってしまう人、
姿勢が悪い状態を続けていてそれが積み重なって曲がってしまう人がいます。

左右の肩の高さが違ったり、骨盤が安定しなかったり、
顔が常に傾いていたり、左右の歩幅が違っていたり。
正常に体重が吸収できないため、他の様々な怪我に繋がる事があります。

有名人ではあのウサイン・ボルト選手もこの脊柱側弯症です。
この影響で彼は骨盤が通常よりも前へ傾いており、
腿裏の筋肉(ハムストリングス)の肉離れのリスクが非常に高いのです。

手術やコルセットなどで改善する事は可能ですが、
完全に治る事はないのだそうです。
ボルト選手も筋肉をつける事で保護しているだけです。
生まれつきでない場合は正しい姿勢を続けるしかありません。
posted by SaruyaMichael at 21:00 | TrackBack(0) | 野球で起こりうる怪我 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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