野球で起こりうる膝・上腿(太もも)の怪我

この記事では野球をしていて起こり得る怪我、特に膝や上腿(太もも)の怪我について私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事はあくまで「こういう怪我がある」という事を羅列しているだけです。それぞれの治療法に関してはお医者さんの指示に従いましょう。
(記事作成日時:2013-08-21、更新日時:2019-04-24)

★当記事の目次

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●膝に関する怪我

半月板損傷、軟骨損傷

半月板とは、膝関節にあるスネの骨側(脛骨の表面)にある組織の事で、内側と外側がそれぞれ「アルファベットのCの形」をした板のようになっています。これによって上にある太ももの骨(大腿骨)をパズルのように嵌め込み、膝の関節を安定化させているのです。またその表面には軟骨組織が存在しており、これによって縦方向の衝撃を吸収しています。

すなわち半月板や軟骨の損傷が起こると、関節の固定が上手くできなくなるため、膝の正常な曲げ伸ばしができなくなります。また衝撃を上手く吸収する事ができなくなるため、膝の怪我はもちろんの事、膝以外の部位、例えば足首や股関節などでも怪我のリスクが高まります。原因としては不意に転倒したり、選手同士でぶつかったりなど、突発的な事故で起こる事が多いです。また足首を捻った時にも半月板及び軟骨を損傷する場合があります。

一方、スネの骨あるいは太ももの骨が何らかの原因でずれ、それによって半月板の内側に体重が偏ったり、あるいは外側に体重が偏ったりする事があります。そのように「積み重ね」によっても半月板及び軟骨の損傷は起こります。特にこれは体の使い方による癖や骨格的な問題(足首が柔らかすぎる、外反母趾がある、スネの骨と太ももの骨の方向がずれているなど)が原因で、人によっては積み重ねによって膝及び足の骨が物理的に変形してしまう事もあります(変形性膝関節症)。

尚、半月板及び軟骨は自力では治らないか、治ったとしてもそのスピードは非常に遅いと言われています。そのため地に足をつけるような生活をしていれば、実は加齢と共に誰でも損傷していくものです。そのスピードを緩やかにするためには、運動、食事、睡眠のバランスと、そのような体を動かす際の癖を改善する事が重要です。


靭帯損傷、靭帯断裂、脱臼

太ももの骨とスネの骨は靭帯で固定されており、内側の半月板と外側の半月板の中央に前十字靭帯(ACL)と後十字靭帯(PCL)が、内側の半月板の外に内側側副靱帯(MCL)が、外側の半月板の外に外側側副靭帯(LCL)があります。それらを損傷するのが靭帯損傷です。

基本的に靭帯は強固なものなので、それが損傷するという事は突発的に大きな力が加わったという事です。もちろん元々疲労が蓄積しており、その結果として損傷する場合もあるのですが、本当に一発の力で損傷する場合もあり、その際には半月板や軟骨も一緒に痛める事が多いです。

尚、そのように靭帯は骨同士を繋いでいるので、それが断裂したり、損傷したりすると、関節の固定が上手くできなくなります。つまり関節が外れる「脱臼」もしやすくなります。脱臼と聞くと肩をイメージしますが、靭帯が悪くなれば膝でも脱臼する事があります。



オスグッド病

オスグッド病(オスグッド・シュラッター病)とは、膝の下にある脛骨の出っ張り(脛骨の先端部分)付近を痛めるような怪我です。そこには太ももの骨とスネの骨を繋ぐための腱が結合しており、太ももの筋肉を収縮させた際、これがスネの骨を引っ張る事で膝を伸ばしています。つまりオスグッド病はその動作を繰り返す事で起こります。つまりその殆どは疲労の積み重ねによるものです。特にボールを前方へ蹴るようなサッカーなんかでは高頻度で起こり、また野球選手では珍しい方ですが起こる事はあります。


骨折、打撲など

膝は骨が出っ張っているので、デッドボールや自打球を受けた時に骨折しやすい部位です。その他、フェンス・選手同士の衝突、スライディング時にも起こる事があります。


離断性骨軟骨炎(関節ねずみ)

離断性骨軟骨炎とはいわゆる「関節ねずみ」と言うもので、関節の曲げ伸ばし動作を繰り返す事により、関節の中に軟骨が剥がれ落ちてしまう怪我の事を言います。野球選手では特にピッチャーが肘や肩を酷使する事によって起こる事がありますが、実は膝の関節でも起こる事があります。軟骨は自然には治らない、あるいは治るとしても非常にスピードが遅いと言われているので、酷い場合には手術が必要になります。



鵞足炎(がそくえん)

鵞足炎とは、膝の内側(脛骨の先端部分)にある腱が結合している場所に痛みが出る怪我です。特に股関節を左右に開脚する時や、股関節を前後に開脚する時に起こります。原因としては太ももの内側にある腱及び筋肉の柔軟性がない事が考えられ、その状態で太ももの筋肉の収縮を繰り返すと、内側の腱及び筋肉が突っ張るような形になります。鵞足炎はそれで起こると言われています。


タナ症候群(タナ障害)

これは膝の曲げ伸ばしの際に引っ掛かりや異音などが生じる怪我の事です。特に膝関節は「滑膜」という膜に覆われていますが、その滑膜が膝関節と擦れ合う事によって起こるとされています。主に膝にあるお皿の内側付近に引っ張られるような痛みが出ると言われています。そのため大きな体重がかかる状態で、曲げ伸ばしを高頻度で繰り返せば、誰でも起こり得るものです。


関節水腫

関節水腫とはいわゆる「膝に水が溜まる」というものです。通常、関節内はその動きをスムーズにするための液体(関節液)で満たされいますが、その量が何らかの原因で異常に増えると、膝の可動域に制限が出たり、だるさや重さあるいは痛みを伴う事があります。原因は様々ですが、主に考えられるのは関節内のどこかで起こっている「炎症」です。また水分代謝が上手くできない「浮腫(むくみ)」でも稀に起こる事があります。


腸脛靭帯炎

腸脛靭帯炎とは、太ももの外側にある靭帯である腸脛靭帯が、膝関節にある太ももの骨の先端部分と擦れ合う事で起こる怪我です。主に膝関節の外側かつ上側付近に痛みを伴います。原因は鵞足炎とは逆に、太ももの外側にある腱及び筋肉の柔軟性がない事です。その状態で太ももの筋肉の収縮を繰り返すと起こる事があります。尚、別名ランナーズニーとも呼ばれており、長距離走の選手では珍しくない怪我です。一方、野球選手でも起こる事はあります。



●上腿(ふともも)に関する怪我

大腿四頭筋の挫傷、肉離れ、筋の断裂

大腿四頭筋とは太ももの表側にある筋肉の事で、それを痛める事があります。特に大腿四頭筋が収縮している際、何らかの原因で無理やり引き伸ばされる事が原因と言われています。そのためその殆どは突発的に起こります。またハムストリングスが勢い良く収縮した時、大腿四頭筋が負ける形で伸ばされると、同じように痛める事があります。


ハムストリングスの挫傷、肉離れ、筋の断裂

ハムストリンクスとは太ももの裏側にある筋肉の事で、それを痛める事があります。特にハムストリングスが収縮している際、何らかの原因で無理やり引き伸ばされる事が原因と言われています。そのためその殆どは突発的に起こります。またやはり大腿四頭筋が勢い良く収縮した際にも起こる事があります。


大腿骨の骨折、上腿の打撲

太ももの骨の骨折は野球では珍しい怪我ですが、選手同士の衝突、転倒、フェンス激突など、突発的な事故によっては稀に起こる事があります。一方、打撲に関してはデッドボールや自打球では起こる可能性があります。尚、スネの骨や足部の骨と比べると疲労骨折は珍しいと思われます。





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