野球で起こりうる手の指・手首・前腕の怪我

この記事では野球をしていて起こり得る怪我、特に手の指、手首、前腕(肘〜手首までの部分)の怪我について私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事はあくまで「こういう怪我がある」という事を羅列しているだけです。それぞれの治療法に関してはお医者さんの指示に従いましょう。
(記事作成日時:2013-08-24、更新日時:2019-04-24)

★当記事の目次

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●手の指に関する怪我

槌指、爪が割れる、打撲、靭帯損傷、神経損傷、骨折、脱臼など

これらは指の先端あるいは側面から強い衝撃を受けて起こるもので、まとめて「突き指」と呼ばれる事が多いです。通常は打撲だけの事が多いですが、程度によっては打撲、靭帯損傷、骨折、脱臼、神経損傷などを伴う事もあります。それにより指が正常に曲げ伸ばしできなくなり、当然握力も大きく低下します。

ピッチャーではセンター返しの打球が指に当たる、内野手や外野手では捕球時や鋭い打球の際に指に当たる、またバッターではデッドボール、走者では送球が指に当たる、その他では転倒、選手同士の衝突、フェンス激突などでも起こる事があります。「突き指」と聞くとバレーボールなんかをイメージしますが、野球でも十分に起こり得ます。


ばね指、ド・ケルバン病

ばね指とは、指の付け根にある腱及び腱鞘(けんしょう)が炎症を起こしたものです。特に指の曲げ伸ばしを繰り返すと、指の腱が肥大化して出っ張りになり、その腱を覆っている腱鞘との間で摩擦が生まれます。それによって炎症を起こし、また指の曲げ伸ばしの際に突っかかりができるため、正常な曲げ伸ばしができなくなるのです。

一方、ド・ケルバン病とは、親指にある2本の腱(親指を後ろに反らすと手首付近に見える2本の線の事)で起こる炎症で、腱を覆っている腱鞘が、その腱を締め付けるようにして圧迫する事によって起こります。これも指の曲げ伸ばし、特に親指の曲げ伸ばしを繰り返す事で起こります。


指の肉刺(まめ)、魚の目、たこなど

ボールを投げる際やバットを握ってスイングする際には、指先あるいは手の平の皮膚に大きな圧力がかかります。それによって皮膚が剥けたり、あるいは剥けて治ってを繰り返す事で皮膚が変性し、硬くなる事があります。

特に野球歴が浅い人は指の皮膚が柔らかいので、肉刺ができやすく、皮膚が剥けると痛みを伴い、思うような投球ができなくなります。競技歴が長くなればなるほど皮膚は厚く硬くなるので、徐々に肉刺に限ってはできにくくなりますが、これは元々持っている皮膚の柔らかさにより、人によっては30歳を超えても肉刺ができ続ける場合もあります。

一方、皮膚が硬くなると肉刺はできなくなりますが、指先や手の平の柔軟さが損なわれる他、特に指先でそれが起こると、ボールが滑りやすくなる事があります。また硬い部分と柔らかい部分の境界付近は非常に弱く、硬い皮膚に引っ張られる事で、余計に皮が剥けやすくなる場合もあります。尚、靭帯、骨、筋肉の怪我よりも治るのは早いので、長期離脱という事は殆どないと思います。


血行障害

何らかの原因で指先の血行が悪くなる事があります。これは肩、腕、肘、前腕、手首など、指先までに通じる血管がどこかで狭くなっている事が原因です。大抵は筋肉が圧迫している事が多いです。またピッチャーの場合、腕を振る事による遠心力で逆に血液が指先に集まり、それによって指先にある毛細血管がダメージを受ける事もあります。尚、血行障害はそのような物理的な問題はもちろん、精神的な問題でも起こる事があります。興奮したり怒ったりすれば血流が良くなり、緊張やストレスなどでは逆に血流が悪くなります。血行障害とまでは行かなくても、それがパフォーマンスに影響する場合もあります。



●手首に関する怪我

手首の靭帯損傷、靭帯断裂、腱断裂など

肘や肩と異なり、ピッチャーが投球動作で手首を痛めるのは比較的珍しい方です。ただし手首を必要以上に曲げたり、急激に捻るような投げ方をしていると、その蓄積によって痛める可能性はあります。一方、バッターの場合、ボールを打つ際に手首に大きな衝撃が加わると痛める事があります。特に過度に手首を曲げるような打ち方をしていると痛めやすいです。その他、スナップスローの繰り返しや、スライディングキャッチ、選手同士の衝突、フェンス激突など、ポジションに問わず、突発的な事故では起こる事があります。


骨折、打撲など

手首や前腕へのデッドボール、通常のバッティング、自打球、スライディングキャッチ、選手同士の衝突、フェンス激突など、ポジションに問わず、突発的な事故では起こる事があります。


キーンベック病

手首には月状骨という骨があります。これは三角骨、豆状骨、舟状骨と共に存在する近位手根骨の一つで、手首の関節における「手側」にある骨です。キーンベック病とは、その月状骨に血液を送るための血管が狭まり、血液の供給が上手くできず、月状骨が壊死してしまう事を言います。主な原因は手首の曲げ伸ばしや前腕の回転を繰り返す事で、月状骨あるいはその周囲の血管が圧迫されて起こると言われています。程度によっては手術が必要です。



●前腕(肘〜手首まで)に関する怪我

腱鞘炎

腱鞘とは腱を覆っている鞘(さや)のようなもので、前腕には5本の指を動かすための筋肉及び腱があり、それぞれに腱鞘があります。そのため指の曲げ伸ばしを繰り返す事で腱が炎症を起こすと、それを覆っている腱鞘との間で摩擦が生まれ、それによって痛みを伴います。また指だけでなく、手首の曲げ伸ばしを繰り返す事でも起こる事がある他、やはり前腕の回転(肘を動かさずに手の平の向きを変える:回内・回外と言う)を繰り返す事でも起こる事があります。大抵は休めば痛みが引きますが、慢性化しやすく、再発する事も多いです。指、手首、前腕の使い方を改善したり、柔軟性を高める事が重要になるでしょう。


TFCC損傷(三角性線維軟骨複合体損傷)

前腕には2本の骨があり、内側にある骨を尺骨、外側にある骨を橈骨と言います。TFCC損傷とは、手首の尺骨側(手の平を上に向けた時に内側になる骨)にある三角線維軟骨と、その周囲にある靭帯で起こる損傷の事です。主に突発的な事故により手首に大きな衝撃が加わると起こります。痛みはもちろん、特に前腕を捻る動作(肘を動かさずに手の平の向きを変える:回内・回外と言う)に大きな支障ができます。場合によっては手術が必要になります。


各筋肉の挫傷、損傷、断裂

前腕には様々な筋肉がありますが、その筋肉を痛める事があります。


尺骨や橈骨の骨折

前腕にある尺骨や橈骨を骨折する事があります。一発の外力によって折れる場合もあれば、疲労が積み重なった末に折れる場合もあり、特に後者では疲労骨折と呼ばれます。尚、一発の外力が大きい場合、骨折の際に筋肉、腱、靭帯、神経を痛める場合もあります。


神経の損傷

これは指、手首、前腕、肘、上腕、肩に繋がっている神経が損傷する事で起こります。どの場所を損傷するかによって症状の出る部位が変わります。特に損傷しやすいのが鎖骨の下あるいは脇の下にある神経で、例えばここが損傷すると、そこから先の部位全てに何らかの運動障害・感覚障害が出ます。主に突発的な事故で起こりますが、投球動作を繰り返す事でも神経が圧迫され、稀に痺れなどが出る場合があります。





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