柔軟性を高める方法について考える(仮)

この記事では体を柔らかくするための「考え方」について私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、ここではあくまで「考え方」のみを書いています。ストレッチなど細かな方法については過去の記事をご覧下さい。
(記事作成日時:2013-08-08、更新日時:2019-04-20)

★当記事の目次

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筋肉をよく動かし、血流を促す事で柔軟性を高める

筋肉の柔軟性が損なわれてしまうのは「そもそも使っていないから」というのが一番の原因です。特に筋肉は収縮する事で熱を作り出す事ができます。筋肉を収縮させる事で熱ができると、周囲の細かな血管が拡張し、そこへ流れる血液の量が増えます(体温を下げるため)。つまり筋肉内に流入する血液が増え、筋肉から出ていく血液の量も増える訳です。また筋肉は心臓へ血液を送り返す「ポンプ」のような機能も持っており、収縮を繰り返す事で温めた血液を送り出す事ができます。これにより血流が促された状態の筋肉は栄養状態が良く、筋肉にある一つ一つの細胞が効率良く活動する事ができます。すなわち収縮と弛緩がスムーズにできるようになり、それが「筋肉の柔軟性」に繋がる訳です。無論、同じ姿勢で長時間座るとか、そういった生活習慣も改善すべきです。

それを踏まえると、運動習慣があるのに「体が硬い」と感じる場合、それは「その筋肉を上手く使えていない」という事が言えるかもしれません。例えば肩コリ。野球選手のように、肩や肩甲骨周りを日常的に使っているのに肩コリがある場合、肩あるいは肩甲骨周りの筋肉を上手く使えていない可能性があります。これには例えば大きな力を発揮する時に顎を強く噛み締めたり、肩を上げたり、腕を遠くへ伸ばす時に肘が上がったり、腕ばかり強く回して体が連動していなかったり、力に頼っていたりなど、体を動かす際の癖も関係しています。

またその「上手く使えていない」という言葉の中には、緊張しいだったり、嫌な事があってストレスを感じていたり、過去に怪我をした事で肩を庇うような体の使い方になっていたりなど、メンタル的なものも含まれています。単に「筋肉の柔軟性」と言っても、そのように原因は様々で、それらに原因がある場合、筋肉を伸ばすようなストレッチを行っても改善が見られない事があります。



有酸素運動によって柔軟性が高まる?

有酸素運動は長時間に渡って体温を上昇させる事ができ、それによって血管を拡張、血流及び発汗を促す作用があります。特に有酸素運動には末梢にある毛細血管を細かく枝分かれさせる作用(筋トレでも筋肉の毛細血管が増える)があると言われています。これは心臓から遠い場所にある細胞が血液を求めるからで、それによっても心臓から遠い場所の細胞への血流を促す事ができます。またそれによって特定の筋肉への血流が良くなれば、柔軟性を高める事に繋がる可能性があります。

ただし特定の筋肉をピンポイントで動かすような運動と比べれば効果は低いです。例えば肩や肩甲骨周りの筋肉を動かすトレーニングとしてシュラッグ(肘を伸ばしてダンベルを持ち、肩を上げ下げする)という方法がありますが、それと比べれば「肩コリに効果的」とは言えないと思います。またこれはサウナや半身浴なども同じです。サウナや半身浴などでも体温上昇、血管拡張、発汗及び血流促進効果があり、健康のためにと意識的に行っている人は多いですが、「ピンポイントで肩あるいは特定の筋肉に効くか?」と言われると微妙です。

ちなみに発汗をした後は水分・ビタミン・ミネラルの補給が欠かせません。特にカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラルは、筋肉の収縮を制御するために必要であり、その不足も柔軟性を損なわせる原因になる事があります。行うのであればしっかりと水分・栄養補給を行いましょう。



マッサージを行う事で柔軟性は高まる?

特定の筋肉を揉みほぐす事によっても血流は促され、柔軟性を高める事に繋がる場合があります。ただしマッサージによる効果はごく短時間しかなく、根本的な改善にはなりません。例えば肩コリ。肩コリをする度にマッサージをしても肩コリは再発します。それは何故かというと、筋肉を凝り固まらせる根本的な原因が解決されていないからです。肩コリになる度に整体やマッサージ屋に通う人もいるかもしれませんが、マッサージを行うだけで満足しないように。前述のように動かすなどして血流を促す事が重要です。

尚、これは辛い食べ物を食べる事も同じです。辛い食べ物を食べる事でも体温上昇、血管拡張、発汗及び血流促進効果がありますが、その効果が得られるのは食べているその時とその直後だけです。また発汗後はやはり水分・ビタミン・ミネラルの補給が重要です。それを怠る事が、柔軟性を損なわせる原因になる事があります。



筋肉に振動を与える事で柔軟性を高める

一説によれば普通にストレッチを行うよりも、振動を与えながらストレッチを行った方が、柔軟性を高める効果が大きくなると言われています。数万円とやや高価ですが、全身に振動を与える事ができるようなプレート(パワープレートと言うらしい→Amazon商品リンク)があり、その上で運動(静的なストレッチ、動的なストレッチ、軽度なトレーニングなど)を行う方法が知られています。また「電気マッサージ器(振動するもの)」を筋肉に当てる事でも、同じような効果が得られると思われます。筋肉の両端(腱の付近)と筋膜に当てましょう。その他、低周波治療器にも柔軟性を高める効果があるとされています。

ちなみにいずれの方法も、筋肉を温めながら行う事で、更に効果が高まるとも言われています。ただし下記にもあるように柔軟性を高める効果は一過性のものです。可能ならば8〜12時間おきに1回行い、それを継続する事が重要になるでしょう。



毎日少しずつ積み重ねる事で柔軟性を高める

「柔軟性を高める」と聞くと、筋肉を伸ばすようなストレッチを行うイメージだと思います。しかしどのようなストレッチであっても、その効果はあくまで一過性のものであり、少しサボるだけで元に戻ってしまいます。柔軟性を高めるためには、ストレッチを毎日続ける必要があるでしょう。

例えば体の柔らかいバレリーナも、最初から体が柔らかい訳ではありません。毎日コツコツとストレッチを行う事で少しずつ柔らかくなっていき、それを維持するため、柔らかくなった後も毎日欠かさずストレッチを行っているのです。つまりどれだけ体の柔らかい人でもストレッチは必要な訳で、重要な事はそのように毎日少しずつ積み重ねる事です。

一方、人間の体には「伸びてはいけない組織」というのがあります。例えば骨と骨を繋ぎ止め、関節を安定化させる靭帯は、一度伸びたら自力では元に戻りません。特に長時間のストレッチや、現在の自分の可動域を超えるようなストレッチ、あるいは大きな力を入れて行うようなストレッチでは、靭帯が一緒に伸びてしまう事があります。もちろん靭帯は元々強固な組織ですが、積み重ねる事で毎日少しずつ伸びていきます。それが原因で関節の固定が上手くできなくなり、様々な怪我に繋がる事もあるのです(加齢でも自然に起こる事)。

繰り返しになりますが、例え正しいストレッチであっても、1日2日程度で得られる柔軟性は一過性のものです。そのため1日に行う各ストレッチの時間は、最低限の時間に留めて良いでしょう。ただしできるだけ短時間で済ませるという事は、それだけ短時間で効率的に筋肉を解すような工夫が必要という事です。可能ならば単に伸ばすストレッチだけでなく、動かしながら行うストレッチも覚えましょう。

ちなみにですが、体を静止させて筋肉を伸ばすストレッチ(スタティックストレッチ)を行う場合、現在の可動域のギリギリを攻めていく事が非常に重要です。これは筋肉や腱には「必要以上に伸ばされないよう、反射的に縮む機能がある(伸張反射)」ので、それを抑えながら筋肉を伸ばす必要があるからです。ストレッチというと痛みを伴うイメージが強いですが、痛みがある時点で、効率の良いストレッチになっていないのです。もし行う際にはその点に注意しましょう。



神経系に刺激を与える事で柔軟性を高める

体を動かす際の「意識」も変えていく必要があります。筋肉は単に素早く動かせば良いという訳ではありません。ゆっくりとした動作で、大きく動かした方が、実は筋力を余分に消費し、筋肉に対して大きな刺激を与える事ができます。例えば歩く際に足を前へ大きく踏み出した時、その足をできるだけ地面につけないように耐えようとすると、それなりに筋肉へ力を入れる必要があります。しかし例え耐えられなくても、耐えようと強く意識する事で、筋肉へ電気信号を送る事ができるのです。

そのように普段から意識的に筋肉を動かしていると、筋肉に送られる電気信号の頻度が増え、筋肉の細胞一つ一つに刺激が与えられ、また次第に神経を伝達するための過程(脳からの命令→神経を伝う→筋肉を動かす)もスムーズに行われるようになります。それによって特定の筋肉だけでなく、指先や足先など、細かな動作あるいは複雑な動作にも瞬時に対応できるようなり、それが筋肉の柔軟性にも繋がっていきます。ストレッチやトレーニングではついつい同じメニューを続けてしまいがちですが、筋肉へ様々な刺激を与えるためには、できるだけ多種多様なものを行いましょう。

その他、初動負荷トレーニング、プライオメトリクストレーニング、アイソキネティック、アイソメトリック、スピードトレーニング、ネガティブトレーニングなど「筋肉の収縮の仕方を変える」という事、それから合図に合わせて体を動かすようなもの(旗揚げや)や野球とは関係がないその他のスポーツ(特に予想できない事が起こるようなもの)をするというのも効果的です。筋肉を鍛えるトレーニングも方法は一つではないのです。



運動前にはダイナミックストレッチを取り入れよう

ストレッチと聞くと、筋肉を伸ばしてしばらく静止するストレッチをイメージすると思います。そのような静的なストレッチの事を「スタティック・ストレッチ」と言います。しかしストレッチには他にも様々な方法があり、例えば脱力しながら反動を利用して筋肉を伸ばす「バリスティック・ストレッチ」、体をリズミカルに動かしながら筋肉を解す「ダイナミック・ストレッチ」、パートナーの人に負荷をかけてもらって行う特殊な「PNFストレッチ(徒手抵抗ストレッチ)」、その他にはアイシングを利用した「クライオ・ストレッチ」などもあります。

このようにストレッチも様々なものがあり、「筋肉の伸ばし方を変える」という事も良い刺激になり、柔軟性を高める事に繋がっていきます。

この内、「スタティックストレッチ」では柔軟性を高める効果がありますが、前述のように自分の可動域のギリギリのラインを攻めていく事が重要です。一方、伸ばしている間に筋肉への血流が阻害される他、行った後には「筋肉が伸ばされた状態から収縮する」必要があるため、筋力が低下するという事が言われています。そのため運動前には血流を促しながら筋肉を解す「ダイナミックストレッチ」の方が適していると思われます。また長時間行う事では靭帯や腱が伸ばされてしまうという事も言われています。行うにしても何十分も時間を取る必要はありません。短時間で済ませ、それを毎日続けて少しずつ柔軟性を得る事が重要です。スタティックストレッチは行う事自体は悪い事ではありません。単に伸ばせば良い訳ではないのです。しっかりと目的を持って行うべきです。

尚、聞き慣れない「徒手抵抗ストレッチ」では、筋肉を伸ばした状態でパートナーに負荷をかけてもらい、それに抗うように力を入れて維持、そのまま少しずつ力を抜いて伸ばされるようにして行う方法、あるいは同じように筋肉を伸ばした状態から始め、その状態で自分がパートナーに向かって負荷をかけ、パートナーがそれに抗うようにして維持、そのまま少しずつ力を抜く方法があります。特に徒手抵抗ストレッチでは伸ばし過ぎによって起こる「伸張反射」を抑える事ができると言われており、一般的なスタティックストレッチよりも高い効果が得られると言われています。

ちなみにダイナミックストレッチでは、何か決まった方法がある訳ではありません。体を動かして筋肉を振動させ、血流を促しながら体を解す事ができれば、どのような運動でも構いません。例えばサッカーや野球では「リズミカルにステップを踏みながら前へ進む」ようなメニューがあります。試合前なんかプロでもよく見られますが、例えば大股を開いて歩くとか、太ももを高く上げるとか、踵をお尻に惹きつけるとか、クロスステップを踏むとか、太ももを回しながら歩くとか、腕を回しながらサイドステップを踏むとか、方法はそれぞれです。またウォーミングアップでは一旦筋肉へ刺激を与えるため、短時間で少し強度の高い運動を行うので、ダイナミックストレッチでも少しずつペースを上げていく事が重要です。そのようなメニュー作りが重要になるでしょう。





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