準備運動や練習などそれぞれの意味を考えて行う

準備運動や各練習はそれぞれ行う意味があります。この記事では「その意味を考えて行う事」について私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。
(記事作成日時:2013-06-12、更新日時:2019-04-05)

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準備運動は何のために行うかを考えよう

準備運動とは、ランニング、ストレッチ、ウォーミングアップのための運動(ダッシュなど)などの事であり、実際にボールを触る前には必ずそれを行います。しかしこれらの準備運動は何故必要なのでしょうか。まずその意味を考える事が重要です。

人間は休息に適した状態と活動に適した状態とで体の状態が変わります。例えば睡眠中では心臓の鼓動及び脈拍が遅くなり、血圧が下がり、体温が下がり、呼吸が遅くなり、無心になり、筋肉が弛緩したりします。実は睡眠中や睡眠に入る前には、そのようにして睡眠のための準備を行い、それから睡眠に入っています。一方、体を激しく動かしている時には、それとは逆に心臓の鼓動及び脈拍は早くなり、血圧が上がり、体温も上がり、呼吸が速くなり、脳などの神経系をフル稼働させ、筋肉を収縮させたりします。つまり体を動かすためにはそのような状態になっている事が重要で、その状態に近づけるために行うのが準備運動の主な目的な訳です。

この目的を知っていれば、準備運動でどのような事を行えばよいか、どのような事を行えば運動を行うための「準備」として効果的かが分かると思います。

例えばランニング。準備運動としてのランニングは決して持久力を高めるために行う訳ではありません。呼吸を行う事で心臓、肺などの各種臓器、血液、筋肉などに酸素を行き渡らせる事が目的です。また筋肉を振動させる事では実はストレッチ効果もあり、敢えて意識的に体を震わせるようにして走る事で、その効果を高める事ができます。更にそうして体を動かす事では、自分の体調を確認するという目的もあり、筋肉の強張りなどをチェックする事もできます。そう考えるとランニングの行い方が変わってくると思います。

続いてストレッチについてです。ストレッチを行う目的は筋肉を伸ばす事にあります。しかし筋肉には「伸張反射」と呼ばれる機能があって、ある一定以上伸ばそうとすると、逆に筋肉を縮ませようとする反射があります。これは筋肉が必要以上に伸ばされ、筋肉の線維が壊れてしまわないようにする機能です。これがある事で、例えば痛みが出るほど急激に筋肉を伸ばした場合、その反射が起こり、ストレッチ効果が薄まってしまう事があります。よってストレッチでは「自分の持つ今の筋肉の柔軟性のギリギリのラインを攻めていく」という事が重要になります。そのためには反動をつけて勢い良く筋肉を伸ばすのではなく、ゆっくりと力を入れる必要があるでしょう。もちろん目的の筋肉を伸ばす事ができるように、ストレッチの基本的な行い方はあらかじめ覚えておく必要はあります。

またストレッチをして一生懸命に筋肉を伸ばしたとしても、その効果は一時的なもので、例えば数週間や一年など、そこまでの長期的な効果はありません。一説によれば半日あるいは1日もすれば元の柔軟性に戻るとも言われています。このため1回に行うストレッチの時間を何十分と取る必要はないと思われます。また長時間のストレッチでは靭帯や腱など、本来伸びるのは望ましくない組織が伸びてしまう事がある上、ストレッチをして筋肉を伸ばした後には筋力の低下があるとも言われているので、その意味でも、ストレッチを行う時間は短時間で良いでしょう。ストレッチは毎日行う事こそが重要であり、そちらを優先すべきです。

尚、ストレッチにはそのようにゆっくりと筋肉を伸ばしていく「静的なストレッチ(スタティックストレッチ)」と、リズミカルに体を動かしながら筋肉を解していく「動的なストレッチ(ダイナミックストレッチ)」があります。ボールを触るような練習の前には、実は動的なストレッチの方が効果的だと言われています。静的なストレッチを行った後には、体を動かしながら筋肉を解すような動的なストレッチを行いましょう。動的なストレッチには、例えば腕を回しながらサイドステップで前へ進むとか、そういうものがあります。サッカーの試合前でよく見るアレです。

最後にダッシュなどのウォーミングアップについてです。これを行う目的は一旦強度の高い運動を行う事で、心身へ刺激を与える事が目的で、それによって運動に適した体の状態に持っていく事が狙いです。そのため単に「決められている事を行う」というだけではウォーミングアップになりません。全力に近いような力で行うようにしましょう。ただしこれはウォーミングアップであって、筋肉を鍛えるようなトレーニングではありません。そのため決して長時間行う必要はありません。必要最低限の動作だけで体を温める事ができるように効率性を高めましょう。


練習は何のために行うのか考えよう

練習メニューを全て挙げたらキリがないので、ここでは「素振り」を例に説明します。

素振りとは簡単に言うと、バットを持ち、ボールを打たずにその場でスイングする練習の事です。しかし素振りでは、単に素早くスイングをすれば良いという訳ではないですし、スイングする回数を増やせば良いという訳でもありません。素振りでは「打撃フォームの修正」という重要な目的があります。飛距離を伸ばすためにはスイングスピードを高める必要がありますが、そのためには体を上手く連動させ、無駄なくバットに力を伝えるような体の使い方が必要です。素振りはそれを覚えるために行うのです。それをせずに単にスイングするだけでは時間を無駄に消費するだけです。

もちろんスイングスピードが上がっても、ボールにバットが当たらなければ意味がありません。例えばパートナーの人にボールを上げてもらってその場で打つ「トスバッティング」、「ノック」で自分が打つ側になるなどを合わせて行うと良いでしょう。もちろん実際にピッチャーの位置からボールを放ってそれを打つ練習も必要です。ただしそれも単に「バットに当てる」だけではなく、ボールが来るまでできるだけ動かない(引きつける)、ストライクとボールを見極める、狙った場所へ打つ、打った後に素早く走る・・・など必ず目的を持って行うべきです。この他、ボールを立体的に考えるようなイメージトレーニング、球種やコースを読むような練習、更にはランナーがいる場合など特定の場面を想定した練習なども必要になるでしょう。

尚、スイングスピードは単純に筋力を高めるような、及び神経系のスピードトレーニングによっても高める事ができます。そのためスイングスピードを高めるためとは言っても、素振りだけに固執する必要は全くありません。練習方法やトレーニングは他にもあり、多種多様な方法を取り入れるべきです。これはピッチャーで言う「投げ込み」も同じです。投げ込みとは投げる球種、投げるコース、投球フォーム、配球などを調整する目的で行うべきであり、球速を高めるだけならそれに固執する必要はないはずです。

このように考えると、どのように一つ一つの練習をすべきか、そしてどの練習を実際にすべきか、という事が大きく変わってくると思います。時間には限りがあり、体力にも限りがあります。努力の効率、及びその方向性はできるだけ無駄なくあるべきです。




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