簡単には打てそうにないという雰囲気を作る事

例えハッタリでも良いので、簡単には打てそうもないという雰囲気を作る事も、私は重要だと考えています。この記事ではそれについて私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。
(記事作成日時:2013-05-30、更新日時:2019-03-22)

★当記事の目次

ここでは当記事内の章をリスト化しています。クリックする事で直接その場所へ飛ぶ事ができます。また戻りたい場合には各章の一番下にある「当記事の目次まで戻る」をクリックする事で再びこの場所に戻ってくる事ができます。


貴方は感情を表に出すタイプ?それとも出さないタイプ?

現役で活躍されているプロのピッチャーには様々なタイプの人がいます。気迫を前面に出して全力で投げる人、表情を出さず常に冷静に投げる人、イライラしながら投げる人・・・貴方はどのタイプでしょうか。

例えば台湾を代表する元プロ野球選手の王建民投手。彼はメジャーリーグ、ニューヨーク・ヤンキースで活躍した選手です。
wan chein min.JPG
彼は投球の8割以上がツーシーム(シンカー)とも言われており、とにかくゴロを打たせてアウトの山を築いていました。極めて三振率が低く、通算の被本塁打も少ないピッチャーです。特に思い出されるのは2013年のWBCであり、この画像のような雰囲気を出し、日本打線をキリキリ舞いにしていました。

彼はこのようにどんな状況でも表情を出さず、常に冷静沈着です。どうですか?バッター側からすれば「簡単には打てそうもない」という雰囲気を感じると思います。特に個人的には帽子の影が良いなぁ、と思ったりします、漫画っぽくて。このような無表情の事をポーカーフェイスと言ったりしますが、例え連打を浴びてもダメージを受けているようには見せない事で、粘り強く投球し、得点を抑える事ができる場合もあります。

続いて日本を代表するピッチャーである田中将大投手。現在はメジャーリーグのニューヨーク・ヤンキースで活躍されています。
tanaka masahiro.jpeg
彼は王建民投手とは逆に気迫を前面に出して投げるピッチャーです。まぁメジャーリーグに行ってからはマイルドになりましたが、それでも要所要所を抑えた時には雄叫びを上げる事があります。

私は勝手に「ギア」と呼んでいるのですが、日本でプレーしていた時の田中投手は、ギアが入ると突然気迫、球威、変化球のキレが増し、「こんなの打てるか」というような凄まじいボールを投げていました。それはメジャーでも健在で、普段は常に冷静沈着に、丁寧に低いコースを狙って投げていますが、ランナーが出ると明らかに球速が上がったり、変化球の変化が大きくなったりします。その時の気迫は、はたから見ていても「簡単には打てそうもない」という雰囲気を感じさせます。

しかし確かに感情は表に出していますが、怒りのあまり頭が真っ白になっているとか、そういう訳ではありません。頭では様々な場合を想定し、注意すべき点は注意し、投球や打球に備えて常に準備をしている状態になっており、心は常に冷静沈着なのです。仲間がミスした時やデッドボールを当てられた時、それにイライラする選手はいますが、そういう時の「怒り」とは全く違います。

尚、逆にバッター目線では、絶好球が来るようにピッチャーを威圧する事ができます。かの松井秀喜選手のような雰囲気を持っているバッターもいるかもしれません。そういうバッターの「打ってやる」「かかって来い」的な雰囲気をも打ち消してしまうような、それを圧倒するような自分の雰囲気を出す必要があるでしょう。


「簡単には打てそうもない」という雰囲気を作るには

感情を表に出すタイプの人も、出さないタイプの人も、どのような場面でも自分の感情をコントロールする事ができるようなメンタルトレーニングが必要です。もちろんメンタルトレーニングと言っても難しく考える必要はなくて、単純に同じような場面の経験を積むか、同じような場面を想定した練習を行えば良いのです。その繰り返しによって感情は次第にコントロールできるようになっていきます。

また物事に対する考え方も重要です。ピッチャーが点を許しさえしなければ、少なくとも負ける事はありません。つまり勝つ可能性を高めるためには、やはりピッチャーができるだけ点を許さない事が重要であるため、ピッチャーは試合の勝ち負けを決める責任の大きなポジションと言えます。しかし例え点を取られていなくても、味方が打ってくれなければ勝つ事はできません。つまり例え負けても、それはピッチャーだけの責任ではないはずです。そういった勝ち負けに対する考え方も、試合中の感情のコントロールに大きく関係してきます。

更に自分がミスした時、あるいは味方がミスした時、その1回1回のミスに対してどう向き合っていくのかも、試合中の感情のコントロールに大きく関係します。ミスというのは誰でもするものです。時には何回もミスが続く事もありますが、頻発するミスに対し、その度にイライラしていたらキリがありません。特に試合は練習の結果を見せる場です。今まで必死に努力をしてきたのですから、その結果として全力を出して打たれたのであれば、もう仕方ないと割り切るしかありません。反省は後でいくらでもできます。


メディア対応も雰囲気作りに関係する

最近ではインターネットの発達によって、選手自らでも、簡単に情報発信ができます。それを最大限利用すべきです。特に重要な事は「これだけストイックにやっている」という事を、ファンに向かって定期的にアピールする事です。練習風景、トレーニング風景、食事風景などが良い例でしょう。ただし頻繁に行うとただの目立ちたがりになってしまうので、定期的にと入っても頻度は低く行います。また普段は静かにしておいて、発言する機会が与えられた時には、ズバッと言いたい事は言うというメリハリも非常に重要です。

また自分の言葉や行動には責任を持たなければなりません。しっかりと自分の考えを伝え、その言葉に説得力をもたせるためには経験はもちろん、それなりに知識も必要です。本を読み、ネットで調べ、自分で実行し、更に結果を出す必要があるでしょう。結果を伴わない状態で偉そうな事を言っても、ただただひんしゅくを買うだけです。そのバランスも考えなければなりません。更にメディアに出る時の発言内容はもちろん、姿形、表情、立ち振舞、行動なども重要です。人間として尊敬されなければ、野球選手としても尊敬されません。野球選手として尊敬されなければ、いくら凄い能力を持っていても必ずボロが出ます。最低限の教養やマナーも必要でしょう。



この記事へのトラックバック