名前を挙げる事、プロになるまでの道

プロになるためにはどうすれば良いか?という事を考えます。

まず、プロになるための一番の近道は、
「大きな大会で名前を挙げる」事です。

これに勝るものはありません。 
 

「名前を挙げる」という事は、
より多くの人が見ているような大きな大会で、
優秀な成績を納めるという事です。

例えば甲子園を例にすると、甲子園に出場する事ができる高校は、
1つの都道府県からだいたい1〜2校だけです。
その1〜2つの枠に入る事ができれば、間違いなくプロへの近道になります。
多くのプロのスカウトも見に来ていますから、
そこで自分のピッチングをアピールできれば完璧です。
(甲子園は5〜6回勝てば優勝)

ただし、甲子園のような大きな大会に出場するためには、
まず都道府県大会で優勝しなければいけません。
(都道府県大会はシード校でなければ5〜8回程度勝てば優勝)

貴方がエースならば10試合以上も投げ続けなければなりません。
という事で名前を挙げるためには、
まず、貴方がそれだけ多くの試合で投げても、
「点を獲られない」ピッチャーである必要があります。
それだけの試合数で安定的に失点を低く抑えるのは至難の業です。

もちろん野球はチームスポーツですので、
いくら貴方が素晴らしいピッチャーだとしても、
内野手や外野手の守備・バッティング・チームワークが怠慢であれば、
試合に勝つ事はもっと難しくなってしまいます。
ので、貴方自身の実力と共にチームの実力も求められます。

よって、甲子園出場を目指すためには、より勝つ可能性の高い、
より能力の高い選手が集まる強豪校へ進学する事が求められます。
野球の強い高校に入れば試合に勝つ可能性が高くなるからです。
もちろんまず入部テストやレギュラー争いに勝たなければなりませんが(笑)

ただし、それでも甲子園に出場できるかどうかは分かりません。
貴方のチームメートに超高校級の選手が何人か必要な場合もありますし、
同じ地区の他校に同世代の超高校級の選手が何人もいないなどの必要もあります。
様々な条件が重ならないと甲子園には出場できないのです。

これに関してはほとんど運ですが、
貴方の努力次第でチームメートの才能を開花させる事も可能です。
自分のチームに対して自分ができる最大限の事をしましょう。

そして、そのような高校に入るにはスポーツ推薦、一般推薦、一般入試です。
もし中学までに野球で何らかの実績を挙げていれば、
スポーツ推薦でその高校へ安全?に入学する事が可能です。

そうでなければ、推薦か一般入試での受験になりますが、
私立校はほとんどの入学者を推薦で決めてしまうので、
人気校ほど一般入試で入学するのが厳しくなります。
ですので勉強が心配な方は私立高へはスポーツ推薦か一般推薦で受験をします。

推薦にも色々種類がありますが、
貴方の中学よりも受験する高校の学力がよほど高かったり、
貴方の内申点や行いが悪かったりしなければ、
公立校の推薦よりは合格する可能性が断然高いです。
(指定校推薦、併願推薦、一般推薦、自己推薦など)

ですが、何度も甲子園に出場しているような高校は全て私立です。
私立の高校へ入学するには相当なお金がかかります。
授業料と入学金だけで少なくとも年間100万円以上はかかります(苦笑)
家庭の事情によっては私立校への進学を諦めざるを得なくなります。

甲子園に出場する以前にこのお金の問題で、
多くの人が諦めている現状があり、選択肢が別れる事になります。

高いお金を払って私立の野球の強豪校へ進学するか、
私立よりも安いお金で公立校へ進学するか、
高校へ行かず、甲子園の夢を諦めて実家を継ぐか・・・。

ちなみに私立校には学費・授業料を免除する「奨学生制度」があります。
入学時は何とかお金を用意し、高校在学中に猛勉強をして奨学生になる事で、
在学中のお金の問題を解決するという方法もあるにはあります。



では、私立ではなく、公立の高校を選ぶとします。
公立であれば、授業料と入学金を合わせてもだいたい年間58万円前後です。
私立ほどお金がかからないので人気が高いです。

ただし、公立の高校は「枠」が限られています。
東京都を例にすると、都立の高校は計196校しかありません。
お金が安いので、そこへ多くの受験生が殺到しますから、
どんな受験方法にしろ入学するためには、
それなりに内申点があり、勉強もできないといけません。

また、残念な事に公立校は私立と比べると野球は弱いのが現状です。
東京都の野球の強豪校は「城東高校」「雪谷高校」「国立高校」です。
この3つの高校は過去に甲子園に出場していますが、
城東は1999年と2001年の2回(2回戦止まり)、
雪谷は2003年の1回、国立は1980年の1回だけです。

しかもこの3つの高校は都立高の中でも偏差値の高い、文武両道の学校です。
偏差値は国立が70、城東が61、雪谷が56です。
国立はしょうがないとしても、
城東と雪谷に一般入試で入学するにはそれなりの頭が必要です。
公立で野球の強い高校を選ぼうとすると、どうしても選択肢が限られてしまうのです。

都立高の推薦も、
一般推薦では20〜40人程度の枠に、
100人以上もの受験生が来る高校があります。
人気の都立高ではその競争に勝たなければいけません。

公立校でもスポーツ推薦を行なっている高校はありますが、
スポーツ推薦を行なっている高校自体が少なく、枠もほとんどないです。

例えば、上記の城東と雪谷はたった「3名」という枠しかありません。
他の都立高でもスポーツ推薦はありますが、同じぐらいの枠しかありません。
(その他だと日野高校が4名程度、年によって違います)
中学までの実績がないといくら貴方の能力が高くても入学は厳しいです。

このように都立高(公立校)を選ぶ際にも多くの選択肢ができます。
スポーツ推薦を狙って、中学までに実績を挙げておくか、
内申点を良くして一般推薦を狙うか、勉強をして一般入試を狙うか、
やはり高校へは行かず、甲子園の夢を諦めて実家を継ぐか・・・。



ちょっと余談になりますが、
何故、私立校よりも都立高の野球が弱いかというと、
一番はやはり圧倒的な資金力の違いにあります。

専用の練習場を維持するためには相当な額のお金がかかります。
強豪の私立校のように野球部専用のグラウンドがあるのは、
それだけ学校にお金があるという事です。
公立という観点から入学金や授業料を高く設定していない都立高は、
お金がないので、野球部専用のグラウンドが作れないのです。

それと野球部の存続にもお金がかかります。
部で使用するバット、ボール、ネット、ベース、ユニフォームなどは、
常に消耗されるものであり、それを維持するためにもお金がかかるのです。
またグラウンドがなければグラウンドを借りたり、
遠くへ試合に行くのにもお金がかかります。

更に私立校と公立校では部活の時間も大きく違います。
練習時間の差は経験の差として現れ、
時間が経てばちょっとやそっとじゃ埋める事ができない絶対的な差になります。

そして練習量が足りなければ試合に勝つ事もできませんから、
試合に負け続ければ「野球部」としての知名度も上がりません。
それによって元々野球をやっていた人、強い選手が集まらず、
いつまで経っても野球部は強くなっていきません。

一度甲子園に出てしまえば、
その知名度で全国から強い選手が集まってきます。
強豪校はそうやって強い選手を集めています。
それができない公立校ははっきり言って弱いに決まってますね。



ここからは、もし仮に都立高(公立校)に入学できたとした時の話をします。

入学できたからといって決してそれで満足してはいけません。
私立の強豪校のように全国から能力のある人が集まっている訳ではないからです。

近いから、お金が安いから、何となくという理由で入学してきたり、
ただ「野球が好き」なだけで野球部に入ってきたりする人や、
野球は好きだけどそれほどやる気のない人などなど、
とにかく色んな考えを持った人が集まってきます。

貴方は甲子園を目指す事に一生懸命かもしれませんが、
彼らの多くは「甲子園なんて夢のまた夢」と考えているかもしれません。
顧問もただ見ているだけの素人かもしれません。
親、先生、周りも「いつまでもそんな事やってないで」と言うかもしれません。
周りの人も全然サポートしてくれないかもしれません。
貴方はそういう人たちをやる気にさせ、チームの実力を上げなければなりません。

私立と比べると練習時間が少ないので、時間を有効的に使わなければなりません。
部活動の時間外でどこかに練習場所を確保し、練習しなければなりません。
トレーニングの道具や機器が学校になければ自分たちで買うか、
ジムに通う必要があるかもしれません。

良い選手の映像をたくさん見て、自分たちで研究しなければなりません。
優秀な指導者、コーチ、トレーナーを見極め、その人を呼ぶ必要もあるかもしれません。
それに加えて貴方はジャイロボールも投げられるようにしなければなりません。
当然、進級できる程度の学力もなければなりません(笑)

そして試合に勝ち続け、甲子園に出場しなければなりません。
ですが、何より貴方には私立校にはないステータスがあります。
それが「都立高」です。

都立高というステータスはそれだけで非常に大きなものです。
もし都立高が甲子園に出場する事ができれば、
それこそ「出場するだけ」で凄い事なので、
全国の野球ファンから自然に注目が集まります。

更に貴方がアンダースローのピッチャーであれば、
「アンダースローの先発ピッチャー」というだけで、
高校野球では非常に稀ですので、それも貴方が注目される要因になります。
(わざわざアンダースローである必要はありませんがw)

もしそれだけ大きな注目の下で、
1度でも圧倒的なピッチングを披露する事ができれば、
貴方に対する周囲の評価も大きく変わるでしょう。
チームが勝ち続ければ、そのチームメートにも注目が集まります。
それこそ、チームの誰かがプロのスカウトの目に止まるかもしれません。

そして、甲子園に出場した事によって、
貴方の高校の名前が全国の野球ファンに知られます。
翌年には野球の能力のある入学者がたくさんやってきます。
貴方の世代の活躍によって翌年からどんどんチームが強くなります。
甲子園の歴史に名を刻んだと、英雄扱いされるでしょう。

大げさに言っているようですが、
それぐらい都立高が甲子園に出場する事は凄い事であり、
出場するだけで全国の野球ファンから注目されるという事です。
その分大変ですが、目指してみる価値は十分あるでしょう?

ちなみに都立高出身で現役のプロ野球選手はいません。
ですので、もしプロになって活躍する事ができれば、
本当のヒーローになりますね(笑)

追記:足立新田高校から都立高出身のプロ野球選手が誕生しました。
高校→大学→実業団とさすがに高卒でプロ入りではありませんでしたが、
都立高で野球をしている人に夢を与える結果にはなったのではないでしょうか。
(しかもサイドスロー)



話がそれましたがこのように、
行く高校を選ぼうとするだけでかなりの選択肢があります。
特にスポーツ推薦以外の選択肢は人によっては難しい関門になります。
どの選択肢を選ぶかは貴方次第です。
自分にとって、よりプロへの道が開けていると思う道を選択しましょう。

最も簡単に高校へ行く方法はやはり「私立のスポーツ推薦」です。
中学までに何らかの実績を挙げ、
高校側からお呼びがかかるようにしておきましょう(笑)
強いチームに行ってレギュラーになり、たくさん試合に勝ちましょう。

尚、プロになる道は「甲子園で名を挙げる事」だけではありません。
高校生活で例え名を挙げられなくとも、
高校を卒業すれば「大学野球」というチャンスがありますし、
大学を卒業した後は「実業団野球」というチャンスもあります。
加えてプロには入団トライアウトもあります。

それらのチャンスをものにすれば、プロになる事ができるでしょう。

そして更にプロ球団へ入団した後もそのプロで成功し、
何年も安定的に良い成績を納めなければなりません。

長い道のりにはなりますが、夢を追いかけるのも悪くないと思います。
貴方の活躍によって日本を元気にしてくれる事を祈っています。

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