指先の感覚を高めるためのトレーニングについて考える

ボールを狙った場所へ投げるためには指先の繊細な感覚が重要です。この記事ではそんな指先の感覚を高めるためのトレーニング法について私なりにまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。
(記事作成日時:2013-03-05、更新日時:2019-03-27)

野球12

★当記事の目次

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●ボールに触れている時間をできるだけ増やそう

指先の感覚を高めるためには、ボールに触れている時間を増やす事がまず重要です。例えば伝統工芸で職人と呼ばれているような人たちは、様々な道具を自分の手のように自在に操ります。それが何故できるかと言えば、小さい頃から、四六時中、その道具を使っているからです。それと同じで、野球のボール、グローブ、バット、シューズも、自分の手のように、自分の体の一部のように扱う必要があり、そのためにはたくさんの時間が必要です。空いている時間は常にボールに触れ、グローブに触れ、バットに触れ、野球職人を目指しましょう。


●皮膚の構造を知ろう

皮膚は角質層・顆粒層・有棘層・基底層という4つの層からなる「表皮」と、その下にある乳頭層・乳頭下層・網状層という3つの層からなる「真皮」、そしてその下にある脂肪を含む「皮下組織」から構成されています。皮膚では主に表皮と真皮が接している「基底層」において新しい皮膚の細胞が作られ、それが有棘層→顆粒層→角質層と順に上へと上がっていきます。そして皮膚の表面まで出てきた細胞はやがて機能を停止し、そうして分厚くなった層が「角質層」になっています。

そのように角質層は機能を停止した細胞、すなわち死んだ細胞が多いので、一見存在価値がないように思います。しかし角質層はバリア機能を持っており、外部からの異物の侵入を防ぐ役割があります。例えば一般の人では足の角質を薄くしたり、顔の角質を取ったりなどしますが、実はそれによってバリア機能が低下し、健康を害してしまう可能性もゼロではありません。

一方、皮膚へ触れた際に得られる感覚の事を「触覚」と言います。触覚を伝えるための神経は、基底層の上にある「有棘層」まで伸びていると言われています。つまり神経は角質層までは伸びていないので、角質層が分厚くなればなるほど触覚は鈍くなるように思います。しかし角質層は分厚くなっても1mm程度であり、その程度であれば角質層の下へ十分に圧力を伝える事ができるので、実際はそこまで大きく感覚が鈍くなる事はありません。

尚、例えば指先で山を登るクライマーの人では、指先にかかる強い圧力によって角質層が分厚くなり、どうしても指先の感覚が鈍くなってしまいます。その鈍感さは時には命に関わる事もあるため、クライマーの人では触覚を研ぎ澄ませるために、指先の皮膚をヤスリで削っている人もいるそうです。他のスポーツだと例えばバレーボールの選手でも、同じように指先をヤスリで削ったりしている人がいます。

野球選手もボールを投げ続ければ指先の皮膚が厚くなる事があります。それによってボールへの指のかかりが悪くなったり、ボールが滑りやすくなったり、あるいは分厚くなった角質が剥がれて出血したり、といった事があり得ます。そのため普段から手の角質ケアを行っておく事で、それがパフォーマンスに繋がる可能性があります。一方、角質ケアを行う事で、逆に指先の感覚が変わってしまうという事も考えられます。よって行うか否かは個人の判断になるでしょう。



●指先の感覚を高めるためのトレーニングLv1

下記では指先の感覚を高めるためのトレーニング法について解説しています。尚、当記事では主に「指先を順番にタッチしていく方法」を紹介していますが、この他にも様々な方法があり、多種多様に行った方が効果的です。また集中力を高める効果の他、指先が器用になる事で野球以外の特技にも繋がる事があります。

1.立った状態、座った状態、寝た状態でも構わないので、左右どちらかの手の指を軽く開いておく。
2.そのまま親指以外の4本の指は軽く曲げる。
3.その状態で、親指とそれ以外の指を「人差し指→中指→薬指→小指・・・」というように順番にタッチしていく。
(人差し指と親指をお互いにタッチ→中指と親指をお互いにタッチ・・・という感じ)
4.それをできるだけ素早く行う。また指はタッチする度に一度離してから次のタッチへ進む。右手が終わったら左手でも同じように行う。

5.何度もやって慣れてきたら、指を2本ずつ順番にタッチしてみる。つまり「人差し指と中指→中指と薬指→薬指と小指・・・」という形で、順番に親指にタッチしていく。指はタッチする度に一度離してから次のタッチを行う。尚、同じ指を続けてタッチする場合は1回1回離す。
6.今度は2本ずつ指を使うが、隣り合わない指でタッチしていく。例えば「人差し指と薬指→中指と小指→人差し指と小指・・・」というような形。順番に決まりはない。また同じ指を続けてタッチする場合は1回1回離す。
7.続いて指を3本ずつタッチしてみる。つまり「人差し指と中指と薬指→中指と薬指と小指・・・」という形。
8.今度はその3本の指の組み合わせを少し変えてタッチしてみる。つまり「中指と薬指と小指(人差し指以外)→人差し指と薬指と小指(中指以外)→人差し指と中指と小指(薬指以外)→人差し指と中指と薬指(小指以外)・・・」という形。尚、同じ指を続けてタッチする場合は1回1回離す。


●指先の感覚を高めるためのトレーニングLv2

1.トレーニングLv1の1〜4までの「指を1本ずつ順番に親指とタッチしていく方法」を、順番を逆にして行う。すなわち「小指→薬指→中指→人差し指・・・」という形。
2.それを折り返すようにして行ってみる。すなわち「小指→薬指→中指→人差し指→中指→薬指→小指・・・」と繰り返す形。
3.トレーニングLv1の1〜4までの「指を1本ずつ順番に親指とタッチしていく方法」を、指を1つずつ飛ばして行ってみる。すなわち「人差し指→薬指→中指→小指・・・」という形。慣れたら逆にして行ってみる。すなわち「小指→中指→薬指→人差し指・・・」という形。
4.それを折り返すようにして行ってみる。すなわち「小指→中指→薬指→人差し指→薬指→中指→小指・・・」と繰り返す。

5.トレーニングLv1の5の「指を2本ずつ順番にタッチする方法」を、順番を逆にして行う。すなわち「薬指・小指→中指・薬指→人差し指・中指・・・」という形。同じ指を続けてタッチする場合は1回1回離す。
6.それを折り返すようにして行う。すなわち「薬指と小指→中指と薬指→人差し指と中指→中指と薬指→薬指と小指・・・」という形。同じ指を続けてタッチする場合は1回1回離す。
7.トレーニングLv1の6の「隣り合わない指を2本ずつ順番にタッチする方法」を、順番を逆にして行う。すなわち「人差し指・小指→中指・小指→人差し指・薬指・・・」という形。同じ指を続けてタッチする場合は1回1回離す。
8.それを折り返すようにして行う。すなわち「人差し指・小指→中指・小指→人差し指・薬指→中指・小指→人差し指・小指・・・」という形。同じ指を続けてタッチする場合は1回1回離す。
9.トレーニングLv1の8の「いずれかの指を3本ずつタッチする方法」を、順番を逆にして行う。すなわち「人差し指・中指・薬指→人差し指・中指・小指→人差し指・薬指・小指→中指・薬指・小指・・・」という形。尚、同じ指を続けてタッチする場合は1回1回離す。
12.それを折り返すようにして行う。すなわち「人差し指・中指・薬指→人差し指・中指・小指→人差し指・薬指・小指→中指・薬指・小指→人差し指・薬指・小指→人差し指・中指・小指→人差し指・中指・薬指・・・」という形。やはり同じ指を続けてタッチする場合は1回1回離す。


●指先の感覚を高めるためのトレーニングLv3

1.トレーニングLv1、トレーニングLv2の方法を左右の手で同時に行う。
2.左右の手でタッチする順番が逆になるように行う。
3.左右の手でタッチを始める指を1本〜3本ずらして行う。
4.その方法を左右の手で逆になるようにして行う。
5.右手と左手を異なるパターンで行う。
6.1つのパターンを行った後、別のパターンを行ってそれを続ける。更にそれを左右の手で異なるようにして組み合わせる。

7.タッチだけではなく、グーチョキパーなど異なる手の動かし方を組み合わせる。可能ならば足の指(床に順番にタッチする)でも行うようにする。また足の指と手の指とで同時、逆、始める指をずらす、異なるパターンでそれぞれ行う。

8.タッチする以外の方法で行ってみる。例えば軽く指を曲げた状態で机の上に手首を固定し、指先で順番に机を叩いていく方法、逆に手の平を上にし、指の裏側で机にタッチしていく方法、各指を折り込んだ状態から1本ずつ指を開き、次の指を開いたら再び折り込む方法(空中に爪でタッチしていく)、手を開いた状態で指を順番に折り込み、タッチしたら元に戻す方法(手の平にタッチしていく)、指全体を大きく横に開いた状態で、隣の指同士を近づける方法など。


●その他・指先のトレーニングになるような方法

上記では指先を順番にタッチしていく方法を紹介していますが、例えば「左手で丸を書いて右手で三角や四角を書く」「右手で2拍子、左手で三拍子」「左右の手でグーチョキパーを1つずつずらして行う」「ペン回し」「ピアノ」「ギター」「お手玉」「けん玉」「ヨーヨー」「あやとり」「リズムゲーム(ただし指だけを使う)」「目を瞑り、手の平に文字を書いてもらい、それを言い当てる」「目を瞑り、手の平で何かに触れ、それを言い当てる」「目を瞑った状態でギター・ピアノ・あやとり等を行う」等がトレーニングになります。複数の指を同時に動かしたり、左右の指で別々の動きをしたり、それを目を瞑って視覚に頼らないように行えば良いので、工夫次第でいくらでも方法は考えられます。

尚、単純に何かを握るための力である「握力」を鍛えるのも良い方法です。握力を鍛えるだけで球速が上がる訳ではないですが、そのように単純に「指を使う」「手を使う」という事が重要です。




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